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No弐-798 藤井さんお見事七冠達成1

 昨日は、びしょ濡れになって帰宅しました。すごい雨でしたね。皆さんは無事帰宅できましたか?

 北海道は毎年行くのですが、一度も傘を差さずに過ごせました。「とかち晴れ」は、心を癒してくれます。ぜひ一度お出かけください。

 旅行中、藤井聡太さんの7冠達成のニュースが1日(木)に飛び込んできて、うれしく思いました。

 

 過去に、「No-753(2020年7月18日)将棋から学ぶ」で初めて藤井さんを取り上げました。この時は藤井さんが史上最年少で「棋聖」のタイトルを獲得した時でした。

 各先輩たちは藤井さんを「私の常識では評価できない。何が起きたのか分からないほどの強さ」、「積んでいるエンジンが違う」、「常に序盤で新しい工夫がある。普通の棋士なら1回や2回で弾切れになるところを、次々と撃ち続けているのが彼のすごさ。研究量と発想力の両方が備わっている」、「中盤の混沌とした局面において、本質や急所をできるだけ短い時間で、直観的に見極める力が非常に高い」、「しっかりと受けてから、少しずつポイントを稼ぐように攻める。形勢が良くなっても、とにかく勝ちを急がない丁寧さが印象的」と評価していました。

 羽生善治九段は、序盤の研究、分析の深さ、中盤の丁寧に読む姿勢、終盤の切れ味の鋭さを絶賛していました。これって、1時間の授業にも共通しているなと思いました。

 

 次は、「No-787(2020年8月21日) またまた将棋」では、藤井さんが「王位」を獲得し、無敗の14連勝で、最年少2冠を取り上げた時でした。

 

 翌年、「No弐-242・243(2021年11月24日・25日) 藤井聡太新竜王の進化」では、「竜王」を獲得し、プロ入りわずか5年で史上最年少で四冠を果たした時でした。 

 「藤井新竜王は百戦錬磨の棋士が束になって考えても発見できなかった手を冷静に放っていった」、「棋士が参考にするAIの形勢判断については『うのみにしません』と、自分の頭で局面を徹底的に考え抜く」、「新聞以外には、歴史小説も好きと言う一方で、SNSは全くやりません」という言葉が印象に残りました。

 

 今年に入り、「No弐-723(2023年3月20日) 藤井さんの八冠への道」では、初の「棋王」を獲得し、史上2人目の六冠となり、史上最年少記録(20歳8カ月)を樹立した時でした。

 「自分のピークはいつごろだと思うか」という14歳(中学3年)の時のインタビューに、「18歳から25歳が流動性知能のピークのようなので大事な時期になります」と答えました。

 谷川17世名人が、藤井新棋王を「才能というのはきらきらと輝くものでなく、苦にならずその道を毎日続けられること」、「考えることは財産。その蓄積が非常に大きい。相手が研究テーマを出せば出すほど、藤井さんは強くなる」と語ったのが印象に残りました。

 

 「No弐-739(2023年4月5日)七冠への挑戦」では、名人戦が開幕した時でした。

 幼稚園年長で小学6年生に勝つ才能を持ち、負ければ大泣きし、子供将棋教室に通い始め、4年9カ月で全国大会で優勝するまで成長しました。 

 

 そういえば、4月9日(日)日本経済新聞の「文化」欄に、作家の久間十義さんの「聡太と翔平」に、こんなことが書いてあったのを思い出しました。

・彼らの共通項は野球や将棋に一筋であることだ。

・大谷選手はあれほど魅力的な容姿でコマーシャルに引っ張りだこにもかかわらず、浮いた話は一つも聞かない。

・酒など飲む暇があればひたすら練習。あとは計算された食事(栄養補給)と睡眠。

 

・藤井六冠だって事情は似たり寄ったりだ。

・棋界の稼ぎ頭なのに「贅沢をしているときは?」と訊かれて、自販機で飲み物を買うときと答えた。

・彼の賞金・対局料は億を超えているのに、発想が可愛いらしすぎる。

・最近では「1カ月休みがあるとすれば、何をしますか?」と問われて、棋力が衰えるのが怖いので普段どおり将棋に勉強をする、と返した。

・藤井聡太と大谷翔平は全身全霊を野球や将棋に捧げているから気高いのである。

 

 明日に続く。