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No875  体操脳

 「体操脳」という言葉をご存知でしょうか?11月12日(木)の朝日新聞朝刊、11月15日(日)の読売新聞朝刊の記事からです。

 「トップレベルの男子体操選手は一般の人に比べ、運動機能や空間認識などに関わる脳の領域が有意に大きいことが順天堂大などの研究で分かった」(朝日)そうです。

 

 体操選手の「脳を機能別で34の部位に分けて体積を測り、競技能力との関係を調べた」(読売)そうです。

 

・和気教授(順天堂大・生理学)の研究には、競技歴10年以上で日本代表クラスの男子体操選手10人と体操の競技経験がない10人をMRIで脳を撮影。(読売)

 

・日本代表クラスの選手の脳は5つの部位で、普通の人より体積が1割ほど大きいことが分かった。

 これらの部位は、運動機能、空間認識、目的に向かって行動する意志や制御する機能、視覚などをコントロールしていた。(読売)

 

・この5領域の皮質の量が競技力と関係するのかも調べた。

 鉄棒、床など6種目で得た最高点の平均点が高い選手ほど、空間認識、感覚情報の統合などに関わる領域(下頭頂小葉)と次の行動への切り替えなどに関わる領域(吻側中前頭回)の量が多い傾向があった。

 運動機能に関する領域には差がなかった。(朝日)

 

・和気教授は「選手は、つり輪や鉄棒などを見て瞬時に体の状態を決める。体を動かす前段階の情報処理の能力が実力差につながっている可能性がある」と話す。

 こうした脳の特徴は、生まれつきのものより、トレーニングの影響が大きいようだ。(朝日)

 

 いずれは陸上脳、水泳脳、サッカー脳・・・も解明されていくのでしょうね。