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賛燦山88  不登校要因委託調査

 今日は、多くの各紙で、昨日25日に公表された2022年度の「不登校になった要因」を調べた文科省の委託調査の結果が載っていたので、注目してみます。

・文科省が学校に毎年度実施している「問題行動・不登校調査」では、実態との隔たりが指摘されていた。

・委託された公益社団法人「子どもの発達科学研究所」は、調査結果を25日に公表。

・学校側は子ども側より20ポイント以上低く、認識に大きな差がある。

・文科省は、今回の結果を分析し、問題行動・不登校の調査の手法を見直す。

 

★「不登校要因」委託調査結果

・2023年7~8月、山梨県、大阪府吹田市、広島県府中市、宮崎県延岡市などの4教育委員会の強力で実施。教員1424人、児童生徒(小3~高1)239人回答。

・「いじめ被害」子ども側(26.2%)、学校側(4.2%) 22ポイント差

・「教職員への反抗・反発」子ども側(35.9%)、学校側(3.5%) 32.4ポイント差

・「教職員とのトラブル、叱責」子ども側(16.7%)、学校側(2.0%)14.7ポイント差

・「学業の不振」子ども側(47.0%)、学校側(41.2%) 5.8ポイント差

・「宿題ができていない」子ども側(50.0%)、学校側(40.5%) 9.5ポイント差

・「体調不良」子ども側(68.9%)、学校側(18.5%) 50.4ポイント差

・「不安・抑うつ」子ども側(76.5%)、学校側(19.0%) 57.5ポイント差

 

★研究所の調査報告

・友人関係の問題や、教員の態度、指導の方法が不登校のリスクを高めているが、教員からは見えにくい可能性があることが明らかになった。

・孤立している児童生徒への早期の支援が必要。

・一人1台配備の学習端末を活用した健康観察などを通し、心身の変調の早期把握・対応の必要性を指摘。

・教員が把握できる範囲には限界があり、そのことを前提に議論する必要がある。(所長)

 

★阪根健二特命教授(鳴門教育大学・学校教育学)

・教員がいじめではないと判断したことでも、子どもがいじめだと感じていることは少なくない。

・今回の調査結果からは、そういった教員の認識の甘さが子どもとの隔たりを生んでいる可能性が見えてくる。

・確かな数値でこうした乖離を示した意義は大きく、教員が不登校に関して考え直すよいきっかけになるだろう。

・不登校にならないための支援や指導の体制の確立に活用してほしい。

 

★公立小(東海地方)の養護教諭の話

・担任との1対1の関係では子どもが「学校は嫌だ」といった本音を話しづらいなどの「構造的な問題」がある。

・担任が1人で対応するのではなく、学校内で情報を共有し、教職員が「自分の見方や接し方が全てではない」と認識できる仕組みの構築が重要。

・自分のことを本気で考えてくれる大人がいるという経験が、子どもが前に進む原動力になる。

 

 「教員の認識の甘さ」を言われないように、孤立せず、チームの力で乗り越えてほしいです。