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賛燦山85 平安時代の女性の名前

 読売新聞にある毎月1回言葉にまつわる話題を紹介する「言の葉巡り」(編集委員 伊藤剛寛さん)を楽しみにしています。

 今月は、一昨日3月21日(木)に「平安時代の女性の名前」を取り上げていました。

・NHK大河ドラマ「光る君」が面白い。「詮子」(道長の姉)は「あきこ」、源倫子(道長の妻)は「ともこ」と訓読みで呼ばれるのも堅苦しくない。

・学生時代、「詮子」は「せんし」、「彰子」(道長の子)は「しょうし」と音読みで教わった。

・今の高校の教科書を調べてみても音読みが多いようだ。

 

★榎村寛之学芸員(三重県立斎宮歴史博物館)の話

・平安時代の女性の名は、訓読みだったと考えられる。

・「多美子(たみこ)」や「須恵子(すえこ)」の名前が確認されている。

・「明子(あきらけいこ)」、「高子(たかいこ)」と、今の感覚と異なる読み方もある。

・明治以降、国文学界などで、便宜的に音読みを用いるようになり、平安女性=音読みのイメージが定着。

 

・斎宮歴史博物館は、古代から中世にかけて伊勢神宮に仕えた未婚の皇女「斎王」を研究、紹介する。斎王の名は訓読みで表記。

・1989年の開館時、名前の表記が大きな問題になり、名前の漢字が持つ良い意味の訓読みを選んで用いることにした。

 

 そこで、さらに関心が高まったので、「斎宮歴史博物館」のホームページを見つけると、榎本さんの「第48話  斎宮百話 女性に名前をたずねるなんて…」の記事を見つけたので補足します。

・平安時代の貴族女性の名は、九世紀の前半、○子、○姫などの形がほとんどになる。

・漢字は嘉字といって良い意味のあることばを選ぶから、「よしこ」とか「やすこ」ばかりになるのが難点。

・斎王の名も、「よしこ」さんばかりになってしまったので、国文学の世界を中心に、音読みで読むという方法が使われてきた。

・彼女らの不思議な本名は、ほとんど呼ばれていなかった可能性が高い。

・貴族女性の名前は、訓読みされていたことは確かだが、その正しい読み方はわからないというのが正解。

 

★難読女官名

①誠子(みちこ)、②徳子(なりこ)、③雅子(なをこ)、④兄子(さきこ)、⑤亀子(ふみこ)、⑥敏子(たつこ)、⑦敬子(しずこ)、⑧栄子(ひさこ)、⑨都子(くにこ)、⑩正子(なをこ)、⑪准子(なみこ)、⑫養子(くみこ)、⑬康子(ひらこ)、⑭臣子(くみこ)、⑮陳子(ひさこ)、⑯業子(ことこ)、⑰善子(たるこ)、⑱永子(はるこ)、⑲庸子(のぶこ)

 

 一つでも読めた名前ありますか?