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賛燦山85 被災後の教職員の重責

 今日は、公立の小学校では修了式、卒業式が多いのでしょうか?2023年度お疲れ様でした。

 能登で働く先生たちの3学期は、想像以上にご苦労されたのではないでしょうか?

  読売新聞の「教育ルネサンス」では、「震災の教訓 能登から」が連載されていましたが、

5回(3月13日)の「被災の教職員に重責」に注目してみたいと思います。

・大震災の後、教職員にかかる負担は大きい。

・児童生徒の安否確認、学校再開に向けての準備、学校に開設された避難所の運営も担う。

・自らが「被災者」でありながら、「教育者」「支援者」としての役割も求められる。

 

◎小学校管理職男性(50代)

・発生後、避難所を回り、児童の安否を確認。全自動の無事が確認できるまで気が気でなかった。

・親しかった地域住民の訃報を何度も聞いた。

・学校の電話は、教育員会や保護者、支援団体からの問い合わせで鳴りっぱなし。

・教室や通学路の安全確保、授業日程の組み直し。

・「『これでよかったのか』と不安で、この2か月は何度泣けてきたか分からない」

 

◎公立教員女性(40代)

・地震で親族を亡くす。自宅も大きく傾く。

・学校の仕事が山積み。教科書を亡くした場合の再発注、プリントの用意、児童の壊れた学習用端末の補充を教育委員会に依頼。

・ばらばらに非難している保護者との連絡に追われる。

・「喪失感や悲しみを感じる余裕はなかった」

 

◎公立中学校男性校長(58)

・地震の4日後に、自宅から約30㎞離れた学校に3時間以上かけてたどり着く。

・学校は避難所になり、100人以上の住民が身を寄せていた。

・支援物資の配布を手伝う。

・断水が続く校長室に、寝袋と毛布を持ち込み、5日間寝泊まり。

・1月下旬、全学年で授業再開。「子どもたちの顔を見ることができてぐっときた」

・「あの日を忘れちゃいけない。あの経験を生かさないといけない」 模造紙のメモを整理して「校長室日記」としてまとめ、2月末に全生徒の家庭に配布。

 

★東日本大震災で教職員が担った避難所業務

・連絡調整(65.4%) ・物資の配布(64.6%) ・施錠(56.9%) ・スペースの割り当て(56.2%)

・清掃(50.8%) ・避難者名簿の作成(41.5%) ・救護(38.5%)・ルールの策定(32.3%)・炊き出し(31.5%)

◎東日本大震災避難所調査(岩手県教委、避難所となった130校)

・本来自治体職員が運営するが教職員が手伝うケースが多い。

・教職員全員が運営を担う(33%)、半数以上が担う(27%)

◎県内中学校男性管理職(50代)

・「遺体の搬送、家族を探す被災者の対応に追われた。常に気が張っていた」

・震災半年後から眠れないなどの体調不良を感じた。

 

★新潟県中越地震(2004)4年後の教職員心理的影響調査(1033人対象)

・「疲れ切った感じ」(6割)、「憂鬱さがある」(5割)、「地震を思い出すと、その時の気持ちがぶり返してくる」(4割)。

・管理職や養護教諭といった学校に1人しかいない職種の教員ほど、心的外傷後ストレス障害の疑いが見られた。

◎小林朋子教授(静岡大・学校臨床心理学)の話

・教職員は責任感が強く、誰かに相談するのは心理的な抵抗感が強いのだろう。

・子どもたちを向き合う教職員のケアは不可欠。

・災害直後だけでなく、長期的な視点のサポートが重要。

 

 学校は避難所になるわけですから、たとえ「被災者」であっても、「教育者」「支援者」としての役割も求められるのですから大変です。

 先生は、子どもたちと向き合うのですから、心のケアは不可欠です。