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賛燦山82 男女別学を考える  

 先日上諏訪の宿でみつけた3月16日(土)の毎日新聞の「男女別学 問われる意義」の記事が面白かったので、紹介します。

★歴史的な流れ

・日本の学校教育の歴史は男子教育が先行して発展。

・戦前、女性に対する教育は男性よりも機会が制限され、主目的は「良妻賢母」の育成。

・性差を前提とした男女別の教育システムは戦後、GHQの主導で改革が進む。

・差別解消、女性の地位向上を目指した教育改革の柱の一つが公立学校の「男女共学化」。

・高校の男女共学化は生徒の年齢を踏まえ、「風紀の乱れ」を危惧。

・「男女には学力に差がある」「男らしさ、女らしさ」などの社会側の抵抗感。

・1947年文部省は、共学は「地方の実情や地域の教育的意見を尊重して決定すべきだ」と方針を示し、事実上、自治体の自由裁量となり、別学の公立高校が各地に誕生。

 

★別学の公立高校の現状

・1958年度 315校(約13%)→2023年度 45校(約1%)

・埼玉県(12校)、群馬県(12校)、栃木県(8校)、千葉県(2校) 関東に集中。

 

★男女で異なる校訓・教育方針

・群馬県では、男子校「質実剛健」、女子校「優しさと品位」など。

・埼玉県では 男子校「リーダー育成」、女子校「地域に貢献」が多い。

 

★国立大付属校

・15校のうち2校が別学。男子校(筑波大付属駒場高)、女子校(お茶の水女子大付属校)。

・「共学・別学の効用は研究蓄積が浅く、どちらが良いというエビデンスは少ない」(筑波大副学長)

 

★埼玉県の例

・現状では別学維持を求める声が目立つ。

◎春日部高の保護者アンケート 共学化「反対」60.8%、「どちらかと言えば反対」22.1%。

理由「なくす必要がない。別学の歴史や伝統を守るべきだ(419件)、「選択肢を残すべきだ」(363件)、「男女別の独自の雰囲気が失われるから」(358件)。

 

◎浦和第一女子校の保護者アンケート 9割以上が勧告に「反対」か「おおむね反対」。

「別学が男女共同参画の妨げになっている根拠を示していない」「共学が正義で別学が悪と言う考えこそ偏っている」

 

★浅野史郎氏(宮城県で県立高校の共学化が進められた時期の知事)の話

・公立高校という制度を見た時、男女を区別しないのが当たり前。

・伝統を変えるなという反対意見がよく聞かれたが、共学にしたら崩れる伝統とはなんなのか。

・宮城で共学になった高校は今、問題なく新しい伝統を生みだしているように私には見える。

 

 福島、宮城、秋田では全校がすでに共学化され、公立学校という公的機関が性別に基づき異なった取り扱いをするのを問題視するのはよく分かります。

 反対に教育の多様性としての別学、別学だから安心して通える子もいる、公立で別学を選べる選択肢を残す、という考えもよく分かります。ただ進学校が多いのですから、それが目的で入る子は少ないでしょう。

 質実剛健男子校、良妻賢母女子校という特色ある学校ができたら、人気が出るかしら?

 皆さんは別学をどう考えますか?