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賛燦山70 早期教育を考える4

 今週は、朝日新聞に連載されている「早期教育へのギモン」の専門家のインタビュー記事に注目していますが、今日は、第4回(3月5日)の教育経済学が専門の中室牧子教授(慶応大)の話です。

★時間投資とは?

・塾や習い事にいくらお金出したか?(金銭投資)

親が自分の時間を子どもにどう使ったか?(時間投資)

・近年、親の時間投資が子どもの認知脳力や非認知能力に関わることを示す研究がいくつか出てきている。

 

★英国の時間投資の研究

・この研究は、父親らの時間投資のデータがないので対象としていない。

・母親が子どもと過ごした時間が、3歳・5歳・7歳時点でその子の認知能力と非認知能力にどう影響したか?

→両方の能力を高める効果があった。

・「生活時間」のデータを用い、「勉強」に投資する時間(本の読み聞かせや宿題の手伝いなど)と「体験」に投資する時間(お絵描きや屋外での運動など)に分けて分析。

→「勉強」ほどではなくても、「体験」の効果も認知能力の向上をもたらす。

 

★幼少期の時間投資

・英国の研究もその他の国の研究も、幼少期の子どもへの時間投資は、認知能力を与える効果が大きいことを示している。

・子どもが単独で使い方を決める時間は、10歳から14歳の間に約2倍増加し、親と共に意思決定する時間はどんどん減っていく(米国の調査)ので、親と意思決定する間の効果が大きい。

 

★質の高い時間(米国の研究)

・「親子の間で適度な会話や交流があるか」「子どもを中心とした活動か」を計測。

会話をしながら一緒に食事をすることは「質の高い時間」に分類。

 ただテレビを一緒に見ているだけでは「質の高い時間」に分類されない。

→「質の高い時間」が子どもの能力向上をもたらす。

 

★これまでの研究

・国によらず、学歴の高い親の方が子どもへの時間投資が長くなる傾向。

・外で働いているかは、時間投資にさほど影響を与えていない。

・日本のデータでは、学歴の高い親の方が、勉強・体験によらず、子どもへの時間投資に積極的な傾向がみられる。

・親の考え方によって格差が存在している。

 

★子ども体験格差解消プロジェクト

・学校行事には家庭による「体験格差」を縮小する役割があった。

・コロナ禍で中止が相次ぎ、格差が広がった可能性がある。

・家庭の経済状況によらず、子どもたちが多様な体験ができる機会が必要。

・2024年度末までに、経済困窮世帯1000人に野外体験などを提供が目標のプロジェクト。

 

 たしかに子どもと「質」の高い時間を過ごすって大切だと思います。ただそれに夢中になってエスカレートしてはいけないってことですよね。

 自分自身が質の高い時間を過ごせているかしらね?