· 

賛燦山34 言葉のおもしろさ43  

 1月も今日で終わりますが、いかがだったでしょう?

 今日は、朝日新聞終末別冊版「be」に連載している飯間浩明さんの「私のB級言葉図鑑」からです。今回は、1月13日から27日の3回分です。

① 「竜虎相搏」 4文字は収まりがいい(1月13日)

地下鉄の駅のホームに<竜虎相搏(そうはく)の戦い、此処に。>と書いてあったそうです。

・将棋の藤井聡太さんがタイトルを防衛した第36期竜王戦の広告。

・「竜虎相搏」はあまり見かけないことば。

・「三省堂国語辞典」には「竜虎相打つ」と言う慣用句が載っている。

・優れたふたりの人物・英雄が互いに争うという意味。

・「相打つ」は「相搏(う)つ」とも書く。

・「搏」は打つこと。昔は「脈拍」を「脈搏」とも書いた。

・特に殴る意味で使うので、「竜虎相搏つ」と書くと漢字が出る。

・これを漢文風に4文字で書いたのは「竜虎相搏」。

・「要領を得ない」を「不徳要領」というが、4文字は収まりがいい。

・竜王戦の広告の場合、「竜虎相搏」の方が雰囲気が出ている。

・頭脳同士の戦いには、少し難しい言葉が似合う。

 

② 「入山」 参拝客でも使っていい(1月20日)

奈良市の有名な寺の出口の看板に<再入山が可能です>と書いてあったそうです。

・多くの国語辞典では、「入山(にゅうざん)」は、登山のために山に入ること。僧が修行などのために寺に入ること。

・「三省堂国語辞典」では「にゅうざん」と別に「にゅうさん(入山)」は、<山門を通って、寺の中に入ること>。参拝客は、「にゅうさん」する。

・古い時代、多くの寺は山にあったので、寺に入ることは「入山」と言った。

・やがて山にない寺でも「入山」と言うようになった。

・参拝客に「入山」を使う例は、あまり古いものが見つからないので、わりあい新しい用法だろう。

・観光客の増加とともに「入山料」「再入山」などの形で、使う機会が多くなったのだろう。

 

③ 「神」 2010年代の空気を反映(1月27日)

 秋葉原のビルに「神」を列挙した看板があったそうです。

1F 神アイス 2F神オフィス 3F神スペース 4F神リフレ 5F 神シャン・カット

・ここには2010年代の初めにいろんな店舗がオープンし、多くはその後閉店。

・「神」が流行したのも10年代のこと。

・10年代初めから「神対応」「神アプリ」など「神〇〇」が増え始めた。

・「三省堂国語辞典」では、「神のようにすばらしい人・もの」と説明。 

・2016年には広島カープの選手の活躍が「神ってる」と言われ、新語・流行語大賞にも選ばれた。

・「神」の流行は終わったが「神ゲー」(神のように素晴らしいゲーム)など、定着したことばもある。

 

 いかがでしたか?何気なく「竜虎相搏」、「入山」、「神〇〇」を教室に貼っておいてはいかがでしょう?関心を示してきたら、しねしめですよね。