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No弐-980  聞き取り困難症

 今週の月曜日(12月4日)、朝日新聞にあった「『聞き取り困難症』 小中高生1%」の見出しが目に留まりました。皆さん「聞き取り困難症」をご存知でしたか?

 

★聞き取り困難症(LiD)

・聴力検査では異常がないのに、聞き取れない、聞き間違いが多い子どもが約1%いる。

・耳から入った音の情報を脳で処理して理解する際に、なんらかの障害が生じると考えられている。

・単語が言葉として入ってこない、耳で聞いただけでは理解できないといった症状がある。

・騒がしい場所や複数での会話といった場面で自覚しやすい。

・海外では、人口の0.2~5%に症状があるという報告がある。

・国内では、ここ数年、SNSなどを通じてその存在が知られてきた。

 

★疫学調査の質問例

・「知った」を「言った」、「佐藤」を「加藤」など聞き間違いが多い。

・「え?」「なに?」などと聞き返しが多い。

・話をしているときに、他の刺激があると注意がそれてしまうことが多い。

・注意が途切れたり疲れたりして、聞き続けることが難しい。

・ザワザワしたところや音が響くところでは、話し手に注意を向けることが難しい。

・静かなところで、話し手に注意を向けることが難しい。

 

★AMED(日本医療研究開発機構)研究班の調査

・アンケート調査(聞き間違いや発達の関連する質問、関西の小中高9校、子ども・保護者対象各743人回答 、2021~2022)

◎結果 ・LiDの症状を自覚する頻度

 「若干高い」(12.4%)、「中程度」(2.8%)、「かなり高い」(0.8%)

・学年が上がるにつれ、割合が高くなる。

・学年が上がるにつれ、保護者は過少報告する傾向と周囲が気づきにくい。

 

・保護者の10%が子どもの発達上の問題があると回答。

・LiDの症状が重いほど発達問題のスコアも高い傾向。( LiDを自覚する34%がADHDという先行研究あり)

 

 「聞く」のが苦手な子はいませんか?早く現場で気づいてあげたいですね。早期に診断を受け、理解が進めば、いい方向に導けるはずです。