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No弐-954  座布団の舞

 今日から大相撲九州場所が始まります。2か月なんてあっという間ですね。

 「推し」の朝乃山の休場は残念ですが、若隆景が233日ぶりに土俵に戻ってくるのはうれしいニュースです。右膝前十字じん帯断裂から8か月。東幕下8枚からの再出発を応援したいと思います。

 

 昨日の朝日新聞に「座布団の舞」の記事があったので紹介します。

「座布団」については、昨年No弐-608(2022年11月25日)「相撲雑学11」で取り上げました。

★座布団(11月19日)

・現在は危険な行為として禁止されているが、番狂わせがあると観客が座布団を投げ入れることがたびたびあった。

・ひいき力士が勝った時に自分の羽織などを投げて祝儀とした「投げ纏頭(はな)」という行為の名残とも言われる。

・予防策として、4人用升席に敷かれた座布団は2人分が1枚の長方形で、投げにくいように加工されている。

 

 さらに詳しくこんなことが分かってきました。

★座布団の舞対策

・座布団は「絶対に投げないで下さい」と日本相撲協会は場内アナウンスをしているが、なくなる気配はない。

・実は九州場所を開催する九州国際センターだけは座布団が投げられない策が練られている。

・4人用のマス席は、1人用の座布団が4枚敷かれていたが、2人分を1枚にした長方形の座布団になり、それを2枚ひもでつなげた。

 

★座布団の舞のルーツ

・格下の力士が横綱を倒したり、優勝が決まったりした時に称賛の意味で起こることが多い。

・ルーツは江戸時代にある。ひいきの力士が勝った際に観客が土俵に羽織や帽子を投げる「投げはな」という習慣、文化がある。

・屋号や家紋が入っていて、拾った付け人が持ち主に返しに行くとご祝儀がもらえた。

・ご祝儀のシステムは、企業がかける懸賞金として定着。

 

★ものを投げる行為の禁止

・1909(明治42)年に開館した初代国技館の時代に禁止された。

・1918年の朝日新聞には、当時座席で吸えたたばこの盆やビール瓶まで土俵に向けて飛んだと書かれている。

 

 よく今までケガやケンカが起きなかったのが不思議です。