一月ほど前にNo弐-919(10月8日)で「石川祐希選手から学ぶ」を紹介しました。
前日のバレーボール男子パリ五輪予選・スロベニア戦に勝利し、4大会ぶりの自力出場権を獲得したことに興奮しましたっけね。
スポーツ選手から学ぶことってたくさんあるような気がしませんか?
今日は、バスケットボールの渡辺雄太選手に注目します。先週11月2日(木)の朝日新聞の「月刊バスケットボール企画」にあったインタビュー記事からです。
一番印象に残ったことは「10㎞走った後に1000本のシューティング」でした。こんなに努力をしてきたんですね。驚きです。
★大学時代(ジョージ・ワシントン大主将)
・語学力は低く、4年の時には多少しゃべれるようになっていたが、的確に思いを伝えられる英語力がなかった。
・短い言葉で何かを言わなきゃいけないときに、その一言にちゃんと意味を持たせて言わないとただの単語に終わってしまう。
・しゃべれないからこそ、まず自分が行動で示すようにした。
・誰よりもハードにプレーする。スタッツに残らない部分を率先してやることを意識した。
・ゴール下の泥臭い部分で体を張る。無駄になっても味方のフォローに走る。
・エースが地味な動きをやることで信頼を勝ち取った。
★言葉に力を宿すために心がけていること
・言葉で言うことは、本当に簡単。だからこそ、言葉に意味を持たせたい。
・自分の行動をちゃんとやるからこそ、言葉に本当に意味が生まれてくることをいつも思っている。
・だから、代表では自分がだらしない行動を絶対にやらないと心がけていた。
・NBA選手だからって、頭ごなしにいっても誰も聞いてくれない。
・普段、自分がダラダラしているのに、お前がやれ、みたいなことは絶対にあってはいけない。
・だから、自分が行動で示すことで言葉に意味を持たせることは意識していた。
・そうすると言葉に力が宿ってくることを昔から信じている。
・引退発言もそれだけの覚悟やチームに対する自信があっての発言だった。言ってよかったなと思っている。
★オーストラリア戦で3点シュートを10本すべて外した富永選手にかけた言葉
・自信を取り戻してもらうために、NBAスターのカリー選手でも10本のシュートを外した次の試合で3点シュートの記録を塗り替えた、と言った。
・「そういう爆発が敬生に絶対にくるよ」
★試合に出ない選手たちへ
・NBAで苦しい境遇にいるからこそ、試合に出ない選手の気持ちになってあげられる部分がある。
・光の当たらない部分を経験しているから、苦しい立場の人の目線に立ってアドバイスをしてあげられることってある。
・自分が活躍したいじゃなくて「人を助ける」のが先に来ているのが分かって、「ああ、もう本当に(これこそが)チームだなあ」と感じた。
・(人を助けるという)役割に徹するっていうのは、覚悟や根性がないとできない。彼らをすごくリスペクトしている。
★両親の存在
・父親は昔からずっと練習に付き合ってくれた。
・中学生の時は父親に怒られるのが怖かった。
・大人になってあの時を振り返ったら、父親はずっと練習に付き合ってくれていたことに気づいた。
・最近、父親は腰を手術した。母親から「お父さんがリハビリを無理しすぎているから、ちょっと休むように言って」の連絡があった。
・父親に「リハビリは大事だけど、ある程度休みを入れないと筋肉は回復しないよ」と伝えた。
・父親は、「昔から雄太に『やれ、やれ』と言い続けてきた。だから、いま自分がしんどい時にサボっちゃうとお前に示しがつかなくなる」と言った。
・「65歳をすぎてリハビリを少しサボったぐらいで、おれはおかしいと思わない。今までお父さんがどれだけしんどい思いをしてきたのかを知っている。だから、リハビリはせめて1日おきにしてください」と返した。
・父親は過去の息子に対して発言したことの責任を取りたいと思っている。「さすがだな」と苦笑いした。
ステキな親子関係ですね。日本代表の一員として「常に成長していないといけない」と自分に責任を課す渡辺選手を今後も益々応援したくなりました。
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