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No弐-932  栗山監督が選んだ名言から学ぶ1

 スポーツニッポンには、今年3月WBCで侍ジャパンを14年ぶり3度目の優勝に導き、5月末に退任された栗山英樹さんの「自然からのたより」が6月から連載されています。

 栗山さんが選んだ名言、彼の考え方は教育に役に立つと思うので、紹介していきます。

今日は第1回と第2回からです。

 

① 一つの芽吹きが教えてくれた大切なこと。(6月13日)

★「窮(きゅう)すれば(窮(きわ)まれば)変ず 変ずれば通ず 通ずれば久し」(「易経」)

(原文 窮則変、変則通、通則久。 

 窮すれば即ち変ず、変ずれば即ち通ず、通ずれば即ち久し。)

・行き詰まり、困った時に人には知恵が生まれ、変わろうとする。

・変われば道が開けて、それは長く続いていく。

 

◎「易経」

・儒教の経書の中で特に重要といわれる「四書五経」の一つ。

・「易経」は最も古い所とされ、万物の心理が書かれている。

・「時の書」ともいわれ、論語の中で孔子が「五十にして易経を学び直せば、人生に間違いはなくなるだろう」としており、多くの偉人が座右の書にするほど。

・自然の摂理と人間の関係が古来の経験からまとめられている。

 

★少しの我慢

・苦しいこと、つらいこと、それをじっと我慢した先に喜びが待っている。

・人は苦しいことがあるから変わり、できないことがあるから進化する。

・苦しいことは、実は凄く大切なこと。

・やり遂げる事だけを思い、前に進めば必ず好転し始めると信じてきた。

・すべては自然から学び、自然が人の生きざまを教えてくれる。

・今年も多くの紅葉の種からたった一つの芽がついに顔を出した。

・便利になり過ぎたこの時代、「少しの我慢で多くに人に喜びを届けることが出来ること、いっぱいあるよ」寒い冬を我慢し切った小さな芽がそう教えてくれている。

 

② 小さな警鐘に耳を傾けて(7月22日)

★「霜を踏みて 堅氷至る」(「易経」)

・朝に霜を、薄く張った氷を踏むと、やがて堅い氷が張る真冬がやってくるという意味。

・小さな予兆の後には大きな出来事が起きる、小さくても予兆があったら早く備えて対処した方がいい、と教えている。

 

★小さな警鐘

・北海道ではいないと言われているカブトムシが温暖化など環境の変化で棲息する様になり、その分クワガタの減少が感じられる。大きな異変の予兆なのではないか。

・この素晴らしい自然を残すため、今行動を起こさなければ手遅れになる。

・一人一人が動けば大きな備えに、対処になっていく。

・生活の中に環境を守る行動は小さなことかもしれないが、誰しも必ずある。

・まずは自分から、次の世代のために!

 

 我慢から学ぶことってありますよね?小さな我慢の積み重ねがいつかきっとちょっぴりたくましくなっているような気がします。

 小さな予兆を感じる感性って普段から何気なく磨いておきたいなと思いました。