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No弐-930 失ってはいけない情熱 

  10月6日(金)の日本経済新聞に忘れられない記事がありました。

「大機小機」にあった「教員負担の軽減で必要なこと」です。

★危機的状況

・教員の長時間労働が問題になっている。

・中教審は緊急提言を取りまとめて、教員が置かれている状況は「我が国の未来を左右しかねない危機的状況」と指摘した。

 

★見過ごせない論点

・我が国で教員が授業に費やす時間は諸外国より短い。

◎国際教員指導環境調査(OECD)

・日本の教員の1週間の勤務時間(中学校)は56時間で1位(平均38.8時間)

・そのうち教員が授業に費やした時間は18時間(平均20.6時間)

・小学校も似た傾向。

 

★昔の先生

・論者が小中学生の頃の先生方は、そんなに忙しそうにしてなかった。

・出来が悪い生徒がいれば、放課後に居残りをさせて勉強を見てくれた。

・休日の校庭開放にも、保護者と一緒になって交代で生徒を見守ってくれていた。

・生徒と向き合うことに多くの時間を費やしていた。

★今日の先生

・先生は忙しくなる一方で生徒に向き合う時間は減っている。

 

★実態調査の負担

・原因は何か問題があれば、すぐ文科省の責任にする国会にある。

・教育は国民誰もが関心の深い分野なので、何かあればこの時とばかりに国会で問題にされる。

・となると、文科省は実態調査ということで現場に報告を求める。

・その積み重ねが、先生が生徒に向き合う時間を奪い、世界で一番忙しい先生を生んでいる。

 

★教育で一番大切なもの

・先生が情熱を持って教育に取り組むこと。

・部活も教育の重要な一分野だが、先生が生徒に向き合うこと以外に忙殺されては、教育に情熱を持てと言っても難しい。

 

★寺子屋の復活

・明治の初め、政府の教育顧問のデビッド・モーレル(米国人)はこう述べた。

「寺子屋は廃止すべきではない。教育のためにはこれほど有益な場所はない」

・寺子屋の「教員」が熱心に指導していたからだ。

・今日、日本に求められるのは寺子屋の復活だ。

・具体的には義務教育をいわば公設民営にして、意欲を持った人が誰でも義務教育に携われるようにすることが一つの解決策だろう。

 

 私も教育で一番大切なものは「情熱」だと思います。子どもだけでなく、大人も身近に学べる場があるって大事じゃないですか?