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No弐-919 石川祐希選手から学ぶ

 昨日のバレーボール男子パリ五輪予選・スロベニア戦に興奮しました。2008年北京大会以来4大会ぶりの自力出場権獲得だそうですね。

 強烈なスパイク、サーブ。バレーボールには他の競技にはないスッキリ感がありませんか?低迷していたバレーボールがようやく盛り上がってきてうれしいです。

  そこで、9月5日(火)の朝日新聞に石川祐希選手のインタビュー記事があったのを思い出したので紹介します。

 

★プロフィール

・1995年12月生まれ(27)、愛知県出身。小学4年からバレーを始める。

・愛知星城高では高校総体、国体、全日本高校選手権(春高)の3冠を2年連続達成。

・中大で日本代表に選ばれ、在学中からイリアのプロリーグでプレー。今季はミラノ所属。

・2021年から日本代表主将。

 

★イタリア留学

・大学1年の冬、初めてイタリアへ3か月ほどの短期留学。

・大学の監督から「行きたい?」と声を掛けられたのがきっかけ。

・イタリアで世界のトップレベルを知って、目標が定まり、人生ががらりと変わった。

 

★留学当初

・自分の思っていることを言えず、理解してもらえず、きついと思った。

・最初の頃はチームメイトと食事をしても、言葉が分からず、つらい、帰りたいと思った。

 

★語学力と独学勉強法

・最初はゼロ。行きの飛行機でイタリア語の単語帳を読み、数字だけ覚えた。

・日常生活で聞いてわからなかった言葉をカタカナでスマホに入力。

・ネットで「〇〇 イタリア語」という風に検索して、ひたすら意味を調べる。

・ローマ字のつづりまで聞き取れるようになったら、紙の辞書も使った。

 

★自己主張・感情表現の違い

・サーブレシーブ、間のボールを誰が拾うかでうまくいかないことがあった。

・イタリアの選手は「今のは君のボールだった」とはっきり言う。

・自己主張できないと戦っていけないと思った。

 

・基本的に日本のセッターだと、アタッカーに「今のトスどうだった」と聞いてくれて、こちらも「もうちょっと伸ばしてほしい」と要望を伝える。

・所属チームにいたブラジル代表セッターのブルーノは「トスが低くなったら合わせて」「もっと早く」というスタンス。

・サーブを失敗した選手が、不機嫌そうに「カッツオ!(畜生!)」と大声を出すこともあった。

 

★表情豊かになったきっかけ

・コロナで無観客試合になり、観客の声援が一気に無くなり、チームに活力を与えるためには、叫んで、声や表情で感情を表すことが必要だと感じた。

・試合中にミスをしたら、「わー!」と叫ぶようになった。気持ちのスイッチを入れて、自分を鼓舞する感覚。

・モヤモヤがなくなるので、次のプレーに切り替えられる。

 

★海外に出ること

・プラスでしかない。

・強くないと生き残っていけないシビアな世界の中で、1人で行って、1人で戦う。

・イタリア人もフランス人も全然違う。いろんな考え方を知ることで価値観を受け入れる器が広がる。

・自分の人生の選択肢や行動を起こすときのアイデアが増える。

・慣れない環境でストレスを抱えながら生活することで、人としても、選手としても強くなる。

・海外に出たからこそ、いい仲間と巡り会えた。

・海外に出て異文化に触れた経験は、絶対に自分を大きくしてくれる。

・今は幅広い言語が必要だと考え、ベルリッツ(英会話スクール)のオンラインプログラムでの勉強も始めている。

 

★バレーボール人生の中で一番最高の瞬間

・仲間と一つのプレーを作っていきながら、仲間と楽しくプレーして瞬間が一番。

・バレーボールは、みんなでプレーし、その一球にかける思いが一番で出やすい競技。

 

 どの競技も世界のトップレベルを目指すなら、海外に踏み出す勇気をもつことが不可欠ですね。恥ずかしながら生まれ変わったら、挑戦してみようかしら?

 さて、今夜はラグビーもバレーもテレビ2台つけて応援しようっと。