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No弐-888 充電の夏休み2

 読売新聞の「教育ルネサンス」は「先生 第4部 充電の夏」というテーマが8月22日から全6回連載されました。No弐-881(8月31日)では、第1回(8月22日)の中央区の小学校の先生の夏休みの様子を紹介しました。

 今日は、2回目の小学校の先生の研修に注目してみたいと思います。

 

②8月23日(水) 道場で授業磨く「バトル」

 7月下旬、松山市で開かれた先生たちのサークル「菊池道場」の「授業バトル」の様子が紹介されていました。

★菊池道場

・道場を主催する菊池省三さん(64)は「学級崩壊立て直し請負人」の異名を持つ元先生。

・2015年3月、北九州市の小学校を早期退職。

・訪問した学校は約800校。

・刺激を受けた先生たちが各地に道場の支部を作り、約50まで増えた。

・「授業はエンターテインメント」。児童の意見を引き出し、それを誉め、励ますスタイル。

 

★授業バトル

・菊池さんも審査員の一人となり、「つかみ」「パフォーマンス」など10項目の基準で評価。

・この日、コミュニケーションをテーマにした15分間の授業を披露した先生は6人。

・参加した小学生は1~3年生の18人。

・授業の様子を全国から集まった道場仲間の先生が参観する。

 

 授業をした2人の先生の苦労のエピソードが書かれてありました。

★長崎県の小学校に勤務する女性のA先生(44)

・9年前、大阪の公立小学校に勤務。その頃に受け持ったクラスでは、子どもたちのけんか沙汰が続いていた。

・どんなに怒鳴っても、なすすべがなかった。

・「私が担任でいいでしょうか」、泣いて教頭先生に訴えていた。

・学年末、せめて記念写真を撮ろうと呼びかけたが整列できない。

・男子が女子の髪をつかんで引き抜き、混乱のまま解散。

 

・転任先でもクラスは荒れ気味。

・思い詰めていた時、テレビ番組で紹介されていた菊池さんを思い出し、道場の門をたたく。

・どうしたら舐められないかということばかり考えていた自分とは、正反対だった。

・菊池さんを見習うことから始め、子どもへの接し方を少しずつ変えていき、故郷の長崎に戻ってからも試行錯誤する。

 

★高知県の小学校に勤務する男性のB先生(24)

・高知県の小学校に勤めて2年目。

・担任していたクラスが落ち着かないことがきっかけで、近隣校の先輩から誘われて昨年秋から道場に参加。

・先輩の授業を見学して、自分の「硬さ」に気が付いた。

・教科書を進めることばかり考えていて、子どもを見ていなかった。

・模擬授業の計画を練り始めたのは、本番1か月前。

「どんな動きで子どもたちを引き付けるか」「教材に何を使うか」を道場の高知支部の仲間の先生10人の土日で話し合った。

・教室に入ったら、自分1人だけ。理論をどう実践するのか、道場なら学べる。

 

 いかがでしたか?がるべるの先生の中にも菊池先生の講演会に参加された方もいると聞いています。

 2人の先生の話も他人事ではなかったかもしれませんね。

 この仕事は、授業が勝負ですから、多くのいろいろな人とかかわること、ひらめいたアイデアを即実践してみることですよね。