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No弐-878  北口選手から学ぶ

 先日、ハンガリー・ブダベストで開かれた陸上の世界選手権で女子やり投げの北口榛花選手がトラック&フィールド種目で日本女子史上初の金メダルの快挙を達成したニュースは皆さんもよくご存じかと思います。今日は、北口選手に注目してみようと思います。

 

★競技歴

・3歳で水泳を始める。

・小1で始めたバドミントンでは小6時に団体戦で全国優勝。

・水泳に専念する予定だったが、学外のクラブで続け、高校の陸上部の顧問の先生に誘われて陸上を始める。

・競技を始めて、2か月後には高校の北海道大会で優勝。

・高2で全国高校総体を制す。

・高3時に15年世界ユース選手権で優勝。 

 

★チェコ武者修行

・大学3年時、18年フィンランドでの国際講習会で「やり投げ大国」チェコでダビド・セケラク・コーチと出会い、指導を願い出る。

・19年2月から練習拠点を単身でチェコに移す。

・19年に2度の日本新記録をマーク。

・20年からのコロナ禍で帰国。言葉の壁を痛感しながらリモートで指導を受ける。

・ひたすら助走スピード強化を掲げるコーチと何度も衝突しては、思いをすり合わせる。

 

★奇想天外な練習メニュー

・オフシーズンに帰国した際は、地元・北海道のクロスカントリーコースでの走り込みや山登りを求められた。

・筑波山や高尾山、関東圏の山という山を突破するなど徹底的に足腰の強化を図った。

 

・今ではチェコ語で意思疎通もできる。地元メディアの取材も難なくこなす。

・コーチの妻が営むペンションに住み、家具の配置もこだわる落ち着いた空間に変わる。

 

★「自分は最終投てきに強い」北口の6投目

・15年の日本ジュニア選手権では、6投目で58m90。現在も残る高校記録。

・昨年の世界選手権オレゴン大会では、5位から6投目で63m27。銅メダル獲得。

・今年7月のダイヤモンドリーグでは、6投目で67m04。日本記録で優勝。

・直近のドイツの競技会でも61m88。優勝。

 

「ユースで、世界で1番になってから、本当に自分が世界で1番になれると信じてやってきた。この競技を選んで、本当に良かった」

 パリ五輪も期待ですね。なんといってもあの笑顔が魅力的ですよね。