一昨日の日本経済新聞「18歳プラス」の「チーム池上が行く!」のテーマは「『失敗する力』とは」でした。
ジャーナリストの池上彰さんが立教大学で「失敗する力」をテーマに講演したそうです。
・講演会では池上教授と学生らがボランティア活動に参加して、失敗を通して体験したこと、気づいたことなどを語り合った。
★失敗を恐れない3つのキーワード
①「失敗から発明が生まれる」
・「ポストイット」(米スリ―エム社)は、失敗作から生まれた商品。
強力な接着剤を開発しているときに、期待していたほどの接着力が出せず、これではどうにもならないと思われた。
ところが、商品を手にして「これいいじゃないか」とひらめいた別の部署の人がいた。
この接着剤を使えばメモに貼り付けて不要になったらはがせると考えた。
発想の転換が大ヒットを生むきっかけになった。まさにアイデアの勝利。
②「失敗こそネタになる」
・池上さんは就職活動の際、NHKだけでなくラジオの文化放送の入社試験も受けて見事に落ちた。
最終の社長面接の5次試験で5人残ったが、池上さん1人だけ社長と喧嘩した。
社長が言っていること納得できず、ついつい自分の意見をぶつけた。
結果的に文化放送とは喧嘩をしたまま終わった。
・NHKを辞めてフリーになってから、文化放送の出演依頼が来て、生放送で「私は文化放送の試験に落ちました」って言ったら、文化放送の人たちは大喜びをしていた。
・人間とは不思議なもので、他の人の自慢話はおもしろくないけれど、失敗話を聞くとおもしろい。
・若い諸君には、いずれ失敗が笑い話として思い出せる日が来ると思っていてほしい。
③「自意識過剰は禁物」
・学生の質問の中に「失敗することが心配」という言葉が数多くあった。
・でも、自分が気にするほど、他の人はあなたの失敗など気にしていない。
・あるいは、失敗に気づいたところで、「あ、そう、失敗したのね」という具合で終わるもの。
・学生の皆さんは少し自意識過剰。
・世の中の人たちは他の人のことに関心を持っていない。
・最初から失敗しない人なんてなかなかいない。
★池上さんの助言
・40代~50代だって、いくらでも失敗していい。
・とにかく目の前のことに一生懸命取り組んでみること。
・前に進むために一歩を踏み出さなければ失敗することはないけれど成功することもない。
・「失敗してこそ次がある」というくらいに考えてほしい。
・失敗を積み重ねていうちに、後になってふり返ってみると、「あの経験があったからこそ自分は成長したな」って思うことができ来る場面が出てくる。
・失敗を積み重ねてきた人は人間味があり、人間的に信頼できる面も多い。
・失敗しないことはすごいことかもしれないけれど、その失敗を次の成功の糧にする経験が大事。
・若者たちには、恐れずチャレンジしてほしい。
失敗談はおもしろいし、勇気を与えます。子どもたちにいっぱい話して、しっかり受け止めてあげてください。
コメントをお書きください