今日も、今年度の全国学力テストの結果に注目からです。昨日は英語に注目してみましたが、今日は、読売新聞を中心に「その他の教科」を見てみましょう。
★小学算数(平均正答率62.7%、昨年度63.3%)
・「図形」(48.4%) 幅広のテープを切断して作った2つの三角形の面積の大小を判断し、理由を記述する問題(21.1%)。
「高さが書かれていないため比べられない」という誤答(16.8%)
・「変化と関係」 椅子を複数重ねた際の高さや重さを考えさせる問題(55.8%)。
・「データと活用」
「以上」の意味を理解し、示された表から該当するものを読み取る問題(75.8%)
2つのグラフを比べ、違いを読み取って記述する問題(56.4%)
複数のグラフの読み取りや、読み取った内容を他者に分かりやすく伝える力に課題。
★小学国語(平均正答率67.4%、昨年度65.8%)
・「話すこと・聞くこと」(72.8%)。
・「読むこと」(71.4%)。
運動について資料を読み、要約した内容を選ぶ問題(90.1%)と正解率が高い。
運動や食事の関する3つの資料を読み、自分の考えを表現する記述式問題(56.4%)。
複数の情報と関連づけながら、自分の考えをまとめることに課題(文科省)。
・「書くこと」記述式の1問で26.8%(14問中最低)。
グラフから必要な情報を読み解き、問題文の指示に従って書くことに課題。
・問題形式別 「選択式」(73.7%)、「短答式」(62.9%)、「記述式」(51.2%)、
書くことが苦手な傾向。
★読書アンケート
・「読書が好きか」 「当てはまる」児童の平均正答率・国語(72.9%)、算数(68.4%)
「当てはまらない」児童の平均正答率・国語(57.4%)、算数(52.9%)
★新聞アンケート
・「ほぼ毎日読んでいる」児童の平均正答率・国語(75.9%)、算数(74.3%)
「ほとんど、全く読まない」児童の平均正答率・国語(65.8%)、算数(60.7%)
★自宅の本冊数アンケート
・「201~500冊」児童の平均正答率・算数(71.7%)、「0~10冊」(50.1%)
・小中学校の全教科で、児童生徒の自宅にある本の冊数が多いほど成績が良くなる傾向も見られた。
・自宅に本が少ない場合でも、「授業で、自分の考えが伝わるように発表した」と答えた児童生徒ほど各教科の平均正答率が高くなった。
★事前対策調査(朝日)
・文科省は点数の向上を目的とした過度な対策はしないように求めていたが、依然として
対策が行われている。
・福岡県内で対象の児童生徒に過去の問題を解かせるなどの「事前対策」をした学校は少なくとも約7割の129校。(県教職員組合調査)
・過去問を解かせた学校が111校と最多。大半が授業を使って対策。
・昨年度には石川県や秋田県で対策が行われたことが、各県教組の調査で分かっている。
教の朝日新聞の社説にこんなことが書かれてありました。
・主体性を育む授業にせよ言語活動にせよ、しっかり取り組めば、一斉授業に比べて時間と手間がかかる。
・こうした授業を、待ったなしの教員の働き方改革と並行して推進するのだから、教える内容や分量の精査は欠かせない。
・調査結果を生かし、学校現場の声もよく聞いて、持続可能な指導要領の改訂につなげる必要がある。
・43億円を投じ、全国の小中学校から集めた貴重なデータをどう生かすか。文科省の手腕が問われる。
私もそう思います。
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