今日は、「食物アレルギー児童生徒52万人」「学校でアレルギー 進む訓練 募る不安」(朝日新聞)の見出しが目に留まりました。
・昨年度、9年ぶりに実施された大規模調査で、52万6705人(6.3%)いることが判明。
・04年32万9423人(2.6%)→13年40万7546人(4.5%)→約12万人増。
★食物アレルギー
・じんましんやせき、嘔吐などの症状を引き起こす。
・複数の症状が急激に出るアナキフィラシーが起きることもある。
★アナキフィラシー
・アナキフィラシーを起こしたことがある児童生徒の数も増加。
04年1万8323人(0.14%)→13年4万3621人(0.48%)→22年5万1881人(0.62%)
・アナキフィラシーなどを想定した緊急対応の模擬訓練をした学校(26.8%)
・アナキフィラシーが起きた際はすぐに自己注射薬「エピペン」を打てるかどうかで救命率が大きく変わる。
・21年度中にエピペンと使った事例は全国で415件。
救急救命士(31.9%)、教職員(28.5%)、本人(23.7%)、保護者(15.9%)。
★児童生徒の食物アレルギーの原因
①鶏卵(25.8%) ②果物類(25.0%) ③甲殻類(14.9%) ④木の実類(12.4%) ⑤ピーナッツ(11.2%) ⑥牛乳・乳製品(11.1%) ⑦魚類(9.4%) ⑧そば(7.2%) ⑨小麦(3.1%) ⑩肉類(0.8%) その他(15.4%)
★海老澤元宏医師(日本アレルギー学会理事長)の話
・食物アレルギーがある児童生徒の原因は複数ある。
・花粉症の人は果物類のアレルギーを発症しやすいと指摘されており、子どもの花粉症が増えていることが一因。
・卵や牛乳・乳製品、小麦のアレルギーは乳児期に発症して就学前に治る事例が多かったが、治らないままの子どもが増えている可能性。
・学校の教職員がエピペンを打ったケースの割合が前回からあまり増えていない。
・日頃から各学校で、訓練や研修をしておくことが大切。
・2012年調布市で乳製品アレルギーのある女子児童に除去食ではないチーズ入りのチヂミが誤って提供され、死亡する事故が発生。
★各学校の対応例
・大阪府内のある公立小学校では、全教職員約20人は毎朝、その日の給食メニューとアレルギー食材を抜いた「除去食」を食べる子どもの名前を確認している。
年度初めには子どもに重度のアレルギー症状が出たという想定の訓練を実施。
・都内のある公立小では、全教員が参加して、「エピペン」を打つ練習をしている。
・地域によって対応に差がある。
皆さんは、エピペンは打てますか?アレルギーはこれからも増えていくでしょうから、訓練をしておきましょう。
現場は手いっぱいなのが現状でしょうが、命にかかわることは、手は抜けません。人口呼吸、心臓マッサージの訓練も毎年やっておきましょう。
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