今日も、朝日新聞(5月29日)の「チャットGPT 子どもに使わせるべき?」の問いに回答した新井紀子さんのお考えに注目していきます。
★2022年の東大入試で出た世界史の問題
・8個のキーワードを盛り込んで、「8世紀から19世紀までのトルキスタンの変遷を600字以内にまとめなさい」という設問。
・1千年の歴史を600字以内で、しかも人に伝わるように書くのは、相当高度な能力が求められる。
・この問題をチャットGPTに解かせて、代々木ゼミナールの先生に採点してもらったら、0点だった。
・事実関係も違ったし、示したキーワードも6個しか入れられなかった。
・これは何を意味するのか?
・チャットGPTは「SDGsについてどう思いますか」と言ったモワッとした課題に対する答えは得意。
・5、6年前までは1千年の歴史をまとめるより、主体的な意見を述べることこそ人間がやるべき課題だ、と思われていた。
・でも主体的なことは、本当にその人が思っているのかどうかを検証できない。
・その人の能力を見極めるには、1千年の歴史をまとめる課題を出した方がいいのではないか。
・こういう能力を磨くことこそ、人間の課題としてすべきことだったと気づいた。
★問われる読解力
・今後もますます、読解力が問われるようになるだろう。
・文章を読んだときに、読んだことが意味として立ち上がる感じ。
・テキストがテキストのままで終わっている人は、文章を縮めることはできない。
・意味がわかっている人は、Aという方向からも書けるし、Bという方向からも書ける。
・事実を俯瞰的に捉えることができる。
★幼児期的な体験
・わが子をチャットGPTを使いこなせる大人にするためには、小さい頃は「サル」として育てる必要がある。
・二次元の世界には、においも舌触りも手触りもない。
・鉛筆を使う。消しゴムを使う。物差しをしっかり押さえて線を引く。
・こうした原始的な体験を積むことが大事、ということに戻るのではないか。
「サル」という言葉は引っかかりますが、便利なものだけに流されず、こうした原始的な経験はやはり大切ですよね?
これって学校教育だからこそできることではないかしら?
子どもにとって今何が大切なのか?信念を持って教育していきましょう。
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