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No弐-802 教員の意識調査(2022)から

 昨日のデータを見ていると、他の項目にも関心が高まりました。今日も「教員の意識に関する調査2022」(ジブラルタ生命保険・調査結果)に注目してみようと思います。

 

★「教員になりたいと思った理由」ベスト10

①尊敬する教員・憧れる教員に出会ったから(36.9%) ②教えることが好きだから(33.6%)   ③子どもが好きだから(32.1%) ④収入が安定しているから(27.3%)  ⑤専門分野を研究したいから(12.2%)  ⑥福利厚生が充実しているから(11.7%)  ⑦クラブ・部活動の指導をしたいから(10.9%) ⑧学校生活の楽しさが忘れられなかったから(10.2%) ⑨勉強が好きだから(10.0%) ⑩親が教員だから(8.9%)

 

◎男女別考察

・男女差が見られた中で、特に女性の方が多かったのは、「子どもが好き」「収入の安定」「福利厚生の充実」「親が教員」でした。

・反対に男性の方が多かったのは、「教えることが好き」「クラブ・部活動の指導」でした。

 

★「教員としてどのようなときにやりがいを感じるか」ベスト10

①児童の成長が感じられたとき(79.4%) ②児童の笑顔をみたとき(52.8%) ③児童と感動を分かち合えたとき(45.8%) ④自分の仕事が評価されたとき(38.2%) ⑤クラスが一つにまとまったとき(36.7%) ⑥保護者からお礼・感謝されたとき(34.4%) ⑦自分の成長を感じたとき(26.7%) ⑧児童が卒業後に会いに来たとき(24.6%) ⑨同僚と協力して仕事をしているとき(23.4%) ⑩児童が卒業後に活躍したとき(19.6%)

 

◎男女別考察

・男性の方が多かったのは、「児童が卒業後に会いに来た」「児童が卒業後に活躍した」でした。

・それ以外は、全て女子の方が多い傾向にありました。

・特に差が大きかったのは、「児童の笑顔をみた」(14.7%)、「保護者からお礼・感謝された」(11.7%)、「自分の仕事が評価された」(11.1%)でした。

★「教員の仕事で苦労していること」ベスト10

「小学校」①授業の準備(48.4%) ②保護者とのコミュニケーション(48.0%) ③学校行事の準備・運営(42.3%) ④児童の生活指導(38.2%) ⑤授業(27.9%) ⑥職員会議(23.0%)  ⑦児童の学習指導(22.2%)  ⑧PTA関係の業務(17.5%)  ⑨テストの作成・採点(16.4%) ⑩部活動・クラブ活動の指導(7.4%)  

 

◎年齢別考察

・20代が1位だったのは、「授業の準備」(55.7%)、「保護者とのコミュニケーション」(45.9%)、 「学校行事の準備・運営」(43.8%)、「授業」(36.1%)でした。

・30代が1位だったのは、「部活動・クラブ活動の指導」(31.0%)、「テストの作成・採点」(29.0%)、「職員会議」(25.3%)、「児童の学習指導」(22.2%)、「PTA関係の業務」(15.8%)でした。

・20・30代と50・60代を比べて差が大きかったのは、「授業」(27.9%)、「保護者とのコミュニケーション」(26.6%)、「授業の準備」(25.8%)、「学校行事の準備・運営」(21.8%)、「職員会議」(19.3%)、「部活動・クラブ活動の指導」(14.5%)、「児童の生活指導」(13.5%)でした。

 

 志望動機に「子どもを伸ばしたい」がないのは残念でした。

「やりがい」はもっと多くの場面でたくさん感じられるようになってほしいです。

「教員の負担感」が特に強いのは、「授業準備」、「保護者」、「行事」、「生活指導」などですから、授業準備には、「時間の確保、情報交換」、保護者対応には「管理職の積極的対応」、行事には「さらなる見直し」、生活指導には「特別支援教育への理解と推進」が必要なことは分かっているはずです。あとはどれだけ実行できるかですよね。