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No弐-797 紫式部と源氏物語

 こちらはすごい雨だったんですね、大変でしたね。成田のスカイライナーは運休になってしまいました。

 5月4日(木)の朝日新聞「明日へのLesson」は「源氏物語」についてでした。 

来年放送予定のNHK大河ドラマは「光る君へ」であることをご存知でしたか?

 主人公は、「源氏物語」の作者・紫式部です。

 

★源氏物語

・世界最古の長編小説ともいわれている。

・平安時代中期の11世紀初めに成立した物語文学の傑作。

・登場人物は200人以上、総量は原稿用紙(400字詰め)にすると二千数百枚。

・和歌や散文の融合に加え、漢文学の要素を多く取り込んでいる。(湯淺幸代准教授・明治大)

・「日本の古典文学で最も読まれた作品」とも言われる。

・英語やタミル語など30以上の言語に翻訳。

・現代語も与謝野晶子、谷崎潤一郎、円地文子、瀬戸内寂聴、林望ら多くの作家が手がける。

 

★源氏物語の魅力

・多様な登場人物とすぐれた人物描写。(湯淺准教授)

・読者の年齢層を問わず、様々な読み方・楽しみ方が可能な物語。前半と後半で主題が大きく変わる「大人の物語」。(山本淳子教授・京都先端科学大学)

・「恋の物語」であると同時に「王家と家の物語」であり、「人の生き方や政治、宗教にまで内容が及ぶ、深遠な物語。(日向一雅名誉教授・明治大)

 

★紫式部はどんな人? (山本淳子教授)

・藤原道長と同じ藤原北家の出身。

・文人・学者として知られた藤原為時の娘。

・一条天皇の中宮になった彰子に仕える。

・生没年ははっきりしないが、970年代生まれ。

・998年に25歳前後で結婚し、一女をもうける。

・夫は1001年に死去。(結婚生活3年)

・無聊(ぶりょう)をなぐさめるために源氏物語を書き始めたとみられる。

(無聊とは、心配事があって楽しくないこと、たいくつ)

・没年は1014年頃と推測。(ないしは1019年)

 

・漢文学への造詣(ぞうけい)が深く、人柄は、一見おっとりして見えるが、強烈な自負心の持ち主。辛辣だが、頼れる女性だったのではないか。(日向名誉教授)

 

 千年も読み継がれているのですから、一度は読んでおこうと思いました。