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No弐-796  食中毒2

 今日も5月27日(土)日本経済新聞別冊「プラス1」の「何でもランキング」は「食中毒クイズ」からです。梅雨入りを前に正しい食品保存の仕方を学んでおきましょう。

 

6位(45.3%)「梅干しの抗菌効果」

Q6. 「弁当全体の殺菌のために梅干しを一つ入れた」はどこが間違いでしょう?

 

7位(48.8%)「真空包装の商品の保存」

Q7.  「真空包装の食品は常温保存が可能である」はどこが間違いでしょう?

 

8位(57.0%)「自然毒の代表的な食品」

Q8.  死者が出た食中毒では「自然毒」が多いが、代表的な食品は何と何でしょう?

 

9位(58.3%)「弁当のおかず」

Q9.  「弁当に冷凍したおかずを凍ったまま入れ、自然解凍する」はどこが間違いでしょう?

 

10位(59.6%)「食中毒の発症時間」 

Q10. 「すべての食中毒は食後数時間で症状が出る」はどこが間違いでしょう?

 

Q6. 梅干しにはクエン酸などの成分に抗菌効果あるが、菌が抑えられるのは直接触れている部分のみで弁当全体が痛みにくくなるわけではない。

・近年は減塩が意識されて、塩分濃度が低い梅干しが増え、伝統的な製法の梅干しと同様の効果は見込めない。

・塩辛も昔ながらの高濃度の塩で熟成させたものは未開封なら常温保存が可能だが、減塩タイプのものは冷蔵保存が必要。

 

Q7. 風味を損なわないために高温加熱していない真空包装の食品があるので、冷蔵保存が必要。

・「レトルト食品」は120℃で4分相当以上の高温・高圧をかけて殺菌処理をしているので常温保存が可能。

・真空包装の「ハヤシライスの具」を常温保存後に食べて、食中毒が起きたことがある。

 

Q8.  「自然毒」が多い代表的な食品は、キノコとフグ。

・日本には200種類以上の毒キノコがある。

・釣ったフグを自分で調理して食中毒になる例も後を絶たない。

 

Q9. 弁当に入れるおかずは、ミニトマトなどのそのまま食べるサラダのような食材を除き、加熱調理してから急冷するのが鉄則。

・自然解凍することで食品の温度が上がり、水分が出て菌が増殖することがある。

・作り置きのおかずは冷凍・冷蔵を問わず、当日朝に湯気が出るまで再加熱し、素早く冷ましてから弁当箱に入れる。

 

Q10. 食中毒の発症は、数時間から1週間後と幅があり、A型肝炎や寄生虫症など1カ月以上後に出ることもある。

・アジやイワシ、サバなどの赤身魚を食べて30分以内に口が耳が赤くなり、発疹や熱が出る「アレルギー様食中毒」もある。

・食中毒の主な症状は、吐き気や嘔吐、腹痛や下痢、発熱や呼吸困難、しびれなど。

 

11位「冷凍肉を解凍するために冷蔵庫の高いところに置く」は間違いで、出てくる水分(ドリップ)が他の食品への汚染の原因になる。

 

12位「使ったまな板は給湯器の42℃の湯で消毒する」は間違いで、温度は低くて殺菌にならず、熱湯くらいが必要。

 

13位「昼に買った刺し身を保冷材で保存し、夜食べた」は間違いで、保冷剤があっても数時間置くと菌は繁殖する。