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No727  WBC優勝の原動力&目標

 今日もWBC日本選手団の帰国会見がどのテレビ局からも流れていました。まだこの余韻は、日曜日くらいまで続くのではないでしょうか?

 昨日の日本経済新聞に「3大会ぶりV  識者の見方」が載っていました。

①楽しむ

・「楽しく野球するところをファンに見てもらうことが大事」(ダルビッシュ投手)

・「近年はプロでも少年野球でも強権的な指導者中心のスタイルが受け入れられなくなっている。

 視野を広げるためには野球の楽しさを感じてもらい、個を重んじる視点がカギを握る。

 一般社会の変化を表した縮図と言えるようになった大会だった」(小林至・桜美林大教授)

 

②選手の自主性尊重

・「『二刀流』はチームを勝たせるためにある」(栗山監督)

・「選手をリスペクトして自主性を重んじ、押し付ける指導をせず良さを引き出すスタイルも時代に合っていた。

 今大会の侍ジャパンは雰囲気も良かった」(阿井英二郎・札幌国際大教授)

 

③多様性

・「ニックネームで呼んでくれたことはうれしい。最初はもちろん緊張していた。楽になった」(ヌートバー選手)

・「国籍や性別など多様な視点を尊重するダイバーシティー(多様性)&インクルージョン(包摂)のチームの姿勢がプレーに良い影響を与えたのだろう。

 生産性の高い組織には安心して意見が言える『心理的安全性』がある」(ピョ―ドル・グジバチ氏・元グーグル人材開発担当)

 

 この3つは、これからの教育にとって大事な視点になりますね。

 

 そのためには、実行力です。3月9日(木)の朝日新聞に花巻東高校の佐々木洋監督の記事があったことを思い出しました。

★目標の立て方

・野球部では、部員全員が必ずすることがある。目標を立てる。

・81マスの設定シートに記入する。

・3×3=9マスの真ん中に、最終目標を書く。

・その周囲の8マスに「そのために何をするか」を書く。(中間目標)

・中間目標の周りもマスで囲い、「何をするか」を書いていく。

・ポイントは具体的な内容であること、期限を設けること。

・設定シート以外にも、自分を奮い立てる言葉で埋めた自作のポスターを作る。

・目標を立て、そのためにすべきことを考え、自分の進む道を明確にする。

 

 昨日のスポーツニッポンの記事に大谷選手の花巻東3年時に書いた「人生計画表」が載っていました。

・「マンダラチャート」と呼ばれる目標達成のためのシートを活用。

・米国戦を前に「声出し」で語った言葉は、佐々木監督から「〝超えたい〟と思ってやらないと目標には届かない」と諭された経験から自然に視線に出た言葉だった。

・先輩の菊池投手(ブル―ジェイズ)を目標に「雄星さんみたいになりたい」と掲げると、「〇〇みたいになりたい、ではでそのちょっと下で終わる」とダメ出しされた。

 

★大谷選手の人生目標シート (花巻東3年時に作成)

18歳 メジャー入団、19歳 3A昇格、英語マスター、

20歳 メジャー昇格、15億円、21歳 ローテ―ション入り16勝、

22歳 サイヤング賞、23歳 WBC日本代表、

24歳 ノーヒットノーラン、25勝達成、 25勝 世界最速175キロ

26歳 ワールドシリーズ優勝、結婚、27歳 WBC日本代表MVP、

28歳 男の子誕生、29歳 ノーヒットノーラン2度目の達成、

30歳 日本人最多勝利、31歳 女の子誕生、

32歳 ワールドシリーズ2度目の制覇、33歳 次男誕生、

34歳 ワールドシリーズ3度目の制覇、35歳 WBC日本代表、

36歳 奪三振数記録達成、37歳 長男野球を始める、

38歳 結果が出ず引退を考え始める、39歳 来年での引退を決意、

40歳 引退試合ノーヒットノーラン、41歳 日本に帰ってくる、

42~56歳 日本に米国のシステムを導入、57歳 プロ野球から引退、

58歳 岩手に帰ってくる、59歳 リトルリーグの監督、

60歳 ハワイ旅行、61歳 リトルリーグで日本一になる、

62~64歳 3年間岩手の野球向上のため野球を考える、65歳 メジャー年金3000万円、

66~69歳 世界旅行、70歳 毎日スポーツを続けて元気で明るい生活をする!!    

 

 いかがですか?皆さんにもこんな具体的な人生設計はありますか?

 佐々木監督の記事にあった「夢と目標は違う」「目標には数字と期限がある」「目標は書け」

「人生の悲劇は目標を達成しないことではなく、目標を持たないことである」(米国の教育者・ベンジャミンメイズ)の言葉が印象に残ります。

 4月からは教室に飾る個人の目標を見直してみてはいかがでしょう?

 先生の目標も貼ってみてはいかがでしょう?