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No弐-723 藤井聡太さん八冠への道

 昨日将棋の藤井聡太王将が、初の棋王位を獲得し、史上2人目の六冠となり、史上最年少記録(20歳8カ月)を樹立したことを各紙で取り上げていました。

 藤井さんが史上最年少で棋聖のタイトルを獲得した時に、No753(2020年7月18日)「将棋タイトルと藤井さん」、No787(8月21日)「またまた将棋」で取り上げました。

 その後、No弐-242・243(2021年11月24日・25日)「藤井颯太新竜王の進化1・2」でも再び話題にしました。

 

★藤井六冠の勝率・一般四棋戦初の全制覇(日本経済新聞)

・「今期勝率」(0.828)、「最高勝率」(2018年度0.849)、「通産勝率」(0.835)、「勝率8割到達回数」(6回)

・2022年度、タイトル戦を除く一般主要四棋戦(NHK杯戦、朝日杯、銀河戦、JT日本シリーズ)初の全制覇。

 

★八冠への道(スポーツ・ニッポン)

・藤井聡太王将が全八冠まで残すタイトルは、「名人」「王座」の2つ。

・名人戦はすでにA級順位戦プレーオフを制し、初出場を決め、挑戦権を得ている。

 第1局は4月5日開幕。渡辺明名人と7番勝負。

・王座戦は例年9月開幕。永瀬拓也王座と5番勝負。

 挑戦権を16人で争う挑戦権決定トーナメントに出場する10人を決める2次予選が進行中。藤井さんはトーナメントから出場。挑戦権獲得には4連勝が必要。

・全八冠達成は最短で今秋。

・3つの防衛戦も並行。叡王戦(4月11日開幕)、棋聖戦(6月開幕)、王位戦(6月末~7月)

・全八冠独占には、名人4勝、叡王3勝、棋聖3勝、王位4勝、王座トーナメント4勝、王座3勝と、21勝が必要。

 

・羽生善治九段は95年度、当時の全七冠を25歳で独占。

・前年度に史上初の六冠になり、最後の王将戦で谷川浩司17世名人の第7局で敗れ、七冠実現には1年2かかった。

 

★流動性知能(朝日新聞)

・「自分のピークはいつごろだと思うか」14歳(中学3年)の時のインタビュー

「18歳から25歳が流動性知能のピークのようなので大事な時期になります」

・流動性知能とは、思考力や計算力を指す。

・対する概念は結晶性知能。経験を基にする。

・流動性知能のピークはあと5年続く。それからは結晶性知能も磨かれることになるだろう。

 

★藤井さんの進化(神奈川新聞)

・谷川17世名人が藤井新棋王について語った言葉「才能というのはきらきらと輝くものでなく、苦にならずその道を毎日続けられること」

 「考えることは財産。その蓄積が非常に大きい。相手が研究テーマを出せば出すほど、藤井さんは強くなる」

・毎日の努力と吸収の速さ。

・一時は振り飛車や横歩取りの戦法を苦手としていたが、最近ではそれもなくなってきている。

・戦い方でも、持ち時間の使い方が以前より巧妙になった。

・中盤の戦術も飛躍的に向上。

 

 藤井さんは、終局後に「そこ(八冠)を目指す意識はありませんし、まだ実力的には足りない部分が多い。引き続き、実力を少しでも高めていけるように取り組んでいければ」と語ったそうです。この人ならきっと「八冠」達成できると思いませんか?