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No弐-722 ネコ科を守る

 一昨日の朝日新聞朝刊にあった「新型コロナからネコ科を守れ」の記事に注目しました。

 「新型コロナウイルスはヒトから身近なネコや、動物園のネコ科動物にも感染、様々な症状を引き起こすこと」をご存知でしたか?

 

★室内飼いのネコの感染

・2021年夏、6人家族のうち5人が感染した一家が飼っていた12歳のメスが感染。

・家族の最初の発症から10日後にくしゃみやせきが始まる。

・当時流行していたデルタ株への感染が後に確認される。

・抗生物質や抗ウイルス薬などを投与し、翌日には元気を取り戻した。

・「ネコの診療でこれほど感染対策が必要な人獣共通感染症は初めてかもしれません」(獣医)

 

・イエネコを含むネコ科は、他の動物と比べても新型コロナウイルスに感染しやすいことで知られる。

・人間同士と同じように、接触感染や飛沫、より細かなしぶきによる「エアロゾル感染」で、ヒトとネコ、またネコ同士での感染も起きている。

・飼い主家族が感染した場合、ネコも約15%のケースで陽性。

・飼い主が感染するとかなり高い確率でネコもかかる。

・感染したネコが屋内外を出歩ける状況では、他の家やネコ同士、野生の動物に対してウイルスの「運び屋」になる恐れがある。

 

・タイでは、コロナに感染した親子と一緒に救急車で運ばれたネコがコロナに感染。

 そのネコを診察中にくしゃみを吹きかけられた獣医師に感染。

 親子、ネコ、獣医師が感染したウイルスの遺伝情報が一致。

 

★動物園での感染

・アドベンチャーワールド(和歌山)では、1月、高齢のライオン2頭がコロナに感染し、肺炎を発症し、死亡。 飼育担当者も感染していたので、担当者からの感染とみる。

・ライオンはインドの動物園でも感染して死亡。

・アメリカやスペインでもライオンやトラが感染。

 

・京都市動物園では、絶滅や減少が心配されるアムールトラ、ツシマヤマネコ、ジャガーなど展示するおりの手前に、来園者が1m以上離れるようコーンやバーで柵を設けている。

・トラ舎などの網を二重にし、最短15㎝で来園者が見られるのが魅力だったが、この近さが感染リスクとなってしまった。

 

 「抗体を持っていないであろう動物には、私たち以上に危険なこと。感染の波が続く中で動物を守るバリケートは解けない」とありました。

 ペットを飼わない私にとって、「コロナと動物」という視点で考えたことがなかったので、なるほどと思いました。