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No弐-704 英語の早期教育 

 3月1日です。2年前(2021)にNo974で「マヨネーズ」を紹介しました。

 今日は「マヨネーズの日」。1925(大正14)年3月に日本で初めてマヨネーズが製造・販売されました。

・マヨネーズはフランス語、英語も同じくmayonnaise。

・キユーピーマヨネーズの「ユ」は大文字。

・マヨネーズの一人あたりの年間消費量が一番多い国は、ロシア。日本の約4倍。紅茶以外のほぼ全てのものにマヨネーズをかけて食べると言われている。

・日本では鳥取県がずっと1位

 

 さて今日は、2月18日(土)の朝日新聞にあった「英語早期教育 効果は」の見出しが目に留まりました。

・小学校でも必修で英語を学ぶようになって10年あまり。

・現在は3年生で「外国語活動」として、学ぶことになっているが、実際はさらに早い段階から採り入れている学校も多い。

 

★小学1年生での英語の年間授業時数(都内49区市、朝日新聞調査)

 港(68)、中央・品川(35)、荒川(34)、渋谷(20程度)、北(20)、三鷹(15以上)、目黒・武蔵村山(15)、中野(23年から15以上)、江東・羽村(12)、千代田(11)、新宿(10程度)、葛飾(23年度から10)、文京・世田谷・国分寺(10)、大田・豊島・東久留米(8)、墨田(6)、町田(6程度)、杉並・福生(5)、板橋(4程度)

 

・1年生から一律に英語活動や英語に親しむ活動をしていたのは24区市。(約半数)

・授業数は年4回程度から週2回まで幅があり、内容も様々。

・時間数が最も多かったのは、港区の週2回。外国人講師を各校に置き、区独自のデジタル教科書を使う。07年度から「国際化」として授業を始めた。

・週1回の品川区も独自に「英語科」を設置。授業では基本的に、英語のみ使う。

・中央区と荒川区も週1回程度。

・首都圏ではさいたま市が年34時間、横浜市は年20時間、千葉市は一律で行っていない。

 

★英語は早くから学べば効果が出るのか?

◎寺沢拓敬准教授(関西学院大)の話

・多くの実証研究の結果、早く始めるだけでは効果がないことはほぼ通説。

・授業時間や動機付け、教員養成など他の要因のほうがより重要。

・英語をめぐる言説には誤解が多く、それが英語教育にも影響を与えてきた。

・小学校英語推進の根拠となってきた「グローバル化への対応」という言葉が意味するものはほとんど説明されず、根拠が乏しいまま、英語教育の早期化・教科化が進められた。

 

◎バトラー後藤裕子教授(ペンシルべニア大)の話

・効果は環境によって大きく変わる。

・発音は、早く学んだ方がネイティブに近くなるという期待も根強いが、週数回の授業で、発音が良くなるというのは幻想。

・母語が異なる人たちとの共通語として意思疎通できることを目指すには、必ずしもネイティブのような発音を身につける必然性がないというのが、最近の英語教育の主流の考え方。

・日本は普段あまり外国語に触れる英語の量には限りがあるため、英語の習得には、できるだけ幅広い場面で使える表現をより多く吸収することが重要。

・早期の外国語教育を行う際には、子どもの高い意欲をいかに持続させるかが重要。

・発達に合わせた知的な刺激を提供し続けることが必要。

・外国語の習得は長丁場になるため、学ぶ動機の維持が最も大切。

・子どもが興味を持ってインプットを続けられる環境作りを心がけてほしい。

 

 こんな区によって差があるのは驚きです。きっと手軽で優れた翻訳機が広まると信じているのですが。