先日、宿泊した宿で4つの日本酒を試飲してきました。そんなきっかけで今日は、1月14日(土)日本経済新聞別冊「プラス1」の「くらし探検隊」にあった「日本酒なぜ4合瓶?」を取り上げます。
★江戸時代の酒の流通と問題点
・灘や伊丹など上方の酒どころで造られた酒はたるに詰められ、船で一大消費地の江戸に「下り酒」として運ばれた。
・品質の悪い酒は運ばれず、「くだらない」の語源になった。
・当時は量り売りが主流。酒屋は江戸に届いたたるを仕入れ、陶製のとっくりに詰め替えて客に売った。
・水で薄めて販売する悪質な手口横行。他の酒と混ざる問題もあった。
★瓶での流通
・酒蔵があらかじめ容器に詰め、開栓できなくてして集荷すれば問題は解決できる。
・明治30年ごろに一升瓶(1800mℓ)の日本酒が出始める。
・大正期に機械化が進んで瓶が普及し始めた。
・関東大震災後の復興需要で木材価格が高騰し、たるから瓶への移行は加速。
・瓶は品質保持にも優れ、輸送にも便利。
★サイズの変化
・戦後、中小サイズの瓶がじわり目立ち始める。
・高度成長期は海や山のレジャーが活発になり、持ち運びしやすい小型瓶の需要が増えた。
・家庭に普及した冷蔵庫に入れるのに、一升瓶では大きすぎる。
★自宅で飲む日本酒でよく購入する容器の調査(マイボイスコム、2022年2月)
・4合瓶(40%) 14年から10ポイント上昇。
★4合瓶が定着した理由
・4合瓶(720mℓ)の存在感を高めたのは30~40年ほど前。
・核家族化などを背景に消費スタイルは「大量」から「少量」にシフト。
・純米大吟醸など高品質な酒を楽しみたいニーズが増えた。
・短期間で飲みきれる。
・一升瓶の半値で売るのに適量。
・輸入ワインのボトルの量(750mℓ)を参考。
・5合瓶よりデザイン性に優れていた。
・昔の盃という単位で1盃は約4合。
★日本酒業界の今後
・若者の酒離れもあり、日本酒全体を取り巻く環境は厳しい。
・課税移出数量(20年度)は90年代中頃の3分の1。
・高品質の純米酒群は2割以上増え、堅調推移。
・海外向けの輸出も好調。
・容器開発に挑む業者(アクナビ) 「1合缶(180mℓ)」缶は軽く、紫外線もカットできる。
・缶は設備投資負担が大きいため、アクナビが約70に酒蔵から充填を請け負う。
★ワインボトルの容量が750mℓの理由
①計算や取引が楽。 容量の単位はフランスがリットル、英国はガロン。 1ガロンは約4.5ℓ
・1ダースなら2ガロン(約9ℓ)、ワイン樽225ℓで300本製造可能。
②職人の肺活量 一般的なガラス職人がひと吹きでふける大きさが750 mℓ前後。
ワンカップの印象が悪いのですが、缶は普及するでしょうか?
お酒はともかく、単位の学習の時に「授業のまくら」に使えないですか?
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