1月30日(月)の日本経済新聞の「Data Finder」に「変わるヒットソングの常識」という記事が面白かったので、紹介します。
私は、年末の紅白を見ていて「顔を出さないア―ティスト」が気になり出しました。かえって謎があることで、より関心が高まるのかもしれませんね。
・ヒット曲の常識が変わってきた。
・「うっせいわ」でブレイクしたAdoやヨルシカなど顔やプロフィルを公開せずに音楽活動するアーティストが増え、ヒットソング上位100曲の1割を占めるようになった。
★「Hot100」(ビルボードジャパン)
・2022年は675曲のうち45曲が「顔を出さないアーティスト」が参加する楽曲。
・ランクイン回数は延べ462回。
・毎週上位100曲のうち平均9%。
・2023年1月も毎週11~12曲が入る。
★見えない「顔ぶれ」の広がり
・2022年は17組がランクイン。2020年からの3年間で39組。
・Ado、Eve、HoneyWorksm、ずっと真夜中でいいのに。・・・
★人気の理由・楽曲の特徴(「Soundcharts」のデータ)
・「エネルギッシュ」で「テンポの速い」曲が多い。
BPM(1分あたり拍数)が、「顔出ししないアーティスト」は140のアップテンポが多い傾向。Adoの「うっせいわ」178、GReeeeNの「自分革命」182。
・Spotifyの指数はヒット曲全体で0.81に対し、「顔出ししないアーティスト」は0.89でさらに高い。「ずっと真夜中でいいのに。」は4曲中、3曲が0.9を超える。
・テンポがよく迫力のある曲はSNSでも拡散されやすい。
・YouTube公式チャンネルの動画1本あたりの再生回数は全体の中央値が32万回なのに、「顔出ししないアーティスト」は100万回を超える。Adoの「新時代」は1億回以上再生。
・SNSで歌を聴く人が増え、歌を出すか出さないかの垣根はなくなった。
・音楽を聴く方法として最も多いのはYouTube。
・新しい音楽はTikTokでするという若者も多い。
・日本では2000年代からボカロ文化の蓄積もあって「顔を出さない音楽」が自然に受け入れやすかった。
・米津玄師も当初ボーカロイド(歌声合成ソフト)で楽曲を作るボカロPとしてほぼ顔を出さずに活動し、人気につながった。
・いまや顔を出さずに誰でも自由に楽曲を発信できる時代。
・若い人や他の仕事を持つ人も活動に参加しやすくなり、音楽のすそ野が広がる可能性もある。
次のヒット曲を生み出すアーティストが隣にいたなんて時代がきそうですね。
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