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No弐-687  季語を楽しむ

 先週の「No弐-679」の「発酵食品クイズ1」で「甘酒の季語」を紹介しました。

 読売新聞の教育欄「学ぶ 育む」には「KODOMO俳句」のコーナーがあり、隔週水曜日に連載されています。「季語講座」を読むのも楽しみの一つなのですが、今日はその中から印象に残ったものをいくつか紹介します。

 

★「甘酒の季節は冬か夏か」(2022年1月19日)

・神社のお茶屋さんで、友人と甘酒を注文しました。

・「寒くなると甘酒飲みたくなるんだよな。冬の季語だろ?」と言う彼に

「じつは夏の季語なんだ」と答えると、びっくりした顔に。

・昔は暑さに勝つため、あえて夏に甘い甘酒を飲んでいたのです。

・「絶対、冬の方がうまいよ」とゆずらない彼に、苦笑しつつも納得。

 私も同感ですが、夏にギンギンに冷やしてカクテル風にすれば、流行るかもですよね?

 

①No弐-375で、「蝌蚪」を紹介しましたが、これを何と読み、何のことだったでしょう?いつの季語でしょう?

 

②No弐-449で、「黒南風、白南風」も紹介しましたが、これを何と読み、違いは何だったでしょう?いつの季語でしょう?

 

③別名も多く、「鞦韆(しゅうせん)」や「ふらここ」「ゆさはり」とも言い、乗っていると、半分仙人になった気分になるため「半仙戯」と言う名もある」これは何でしょう?いつの季語でしょう?

 

④「河鹿」は何の生き物でしょう?いつの季語でしょう?

 

⑤「囀り」この漢字はなんて読むでしょう?いつの季語でしょう?

 

⑥「きつつき」は、いつの季語でしょう?

 

⑦「相撲」は、いつの季語でしょう?

 

①「蝌蚪」かと(2022年4月6日)

・オタマジャクシのこと。季語は晩春。

・俳句は十七音しかないのに六音もとる「オタマジャクシ」は使いにくいので、よく出てくる。

 

②「黒南風、白南風」くろはえ、しろはえ(しらはえ)(2022年6月19日)

・沖縄の方言で「南」の方位を「はえ」と呼ぶことに由来して、主に西日本では「南よりの風」を「はえ」と呼ぶならわしがある。

・黒南風は、梅雨の始めの頃に雨を含んだ黒雲で、空がどんより暗くなる南風。

 白南風は、梅雨明けの晴天の日に吹き、空が明るくなる南風。いずれも夏の季語。

 

③「ぶらんこ」(2022年3月2日) 

・1年中、公園で見かけますが、季語は春。

・歴史は古く、昔の中国の「春夜」という詩に登場する。 

 

④「河鹿」(2022年7月6日)

・カエルの一種。シカが良い声で鳴くのが名前の由来。季語は夏。

・昔の和歌で「かはづ」と呼ばれているのはカジカのこと。

 

⑤「囀り」さえずり(2022年2月16日)

・春、恋をした鳥たちがさかんに鳴くのを「囀り」という。季語は春。

・鳴いている方は必死なのだが、聞いている人間は軽やかな気分になる。

 

⑥「きつつき」(2022年9月7日)

・きつつきは渡り鳥ではないので、一年中林にいる。

・くちばしで木をたたくドラミングの音が、空気の澄み渡る秋にとりわけよく聞こえるため、秋の季語になっている。

 

⑦「相撲」(2022年10月19日)

・相撲はむかしは初秋の行事として行われていた。季語は秋。

・今でも秋祭りに、神社の境内で相撲をとる地域もある。