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No弐-650 三大幸福論

 浜松の小学生、中学生は今日から3学期のようでしたが、皆さんの学校も今日からですか?それとも10日からですか?

 今日は、昨年12月22日(木)の読売新聞の「くらし 家庭」欄にあった「幸せをつくる。識者に聞く」からです。識者は、哲学者の小川仁志教授(山口大学)でした。

・私たちの世界では今、終わりの見えないコロナ禍が続き、戦争も起きている。

・格差や不平等、差別の問題も解決できていない。

・予測不能で、不確実な世の中を生きていくためにも、「三大幸福論」を読んでほしい。

 

★「幸福論」を書いた3人の哲学者

①アラン(仏、1868~1951)

・「しあわせだから笑っているのではない 笑うからしあわせなのだ」

・本名はエミール・シャルティエ。高等中学校で長く哲学教師を務めた。

・現実の厳しさを認識ながらも、それに立ち向かう「くじけない楽観主義」を説いた。

・怒りや絶望に時間を割くのではなく、物事を深く考えた上で、あえて明るく振る舞う。

・悪い結果や問題点をあげつらい、後ろ向きになっていては、新しいことや面白いことに挑戦できない。

 

②バートランド・ラッセル(英、1872~1970)

・「愛情を受ける人は、大まかに言えば、愛情を与える人でもある」

・ノーベル文学賞受賞者、核廃絶を訴える平和活動家。

・幸せの条件として、自分の関心を外の世界に向けて、実際に行動することを重視した。

・好奇心や興味を持つことの大切さを訴えている。

・自分の欠点ばかり見つめていても何も良いことではない。

・外に目を向けて面白いことや喜びを感じるものに出会うことを勧める。

 

③カール・ヒルティ(スイス、1833~1909)

・「いくぶん逆説的に言えば、不幸は幸福のために必要だ」

・弁護士、大学教授、政治家、文筆家として活躍。敬虔なキリスト教徒。

・信仰や信念を持ちながら生きることが幸福につながることが幸福につながると強調した。

・働くことで得られる喜びこそが幸福をもたらすと考えた。

・仕事の種類は何でもいい。仕事を苦痛なものだと捉えずに、経験を積みながらまい進することで喜びにつながる。

・あいさつなど小さなことでいいから人の役に立つことが、自分も他者も幸福にする。

 

・3人は共通して「生きていることはそれだけですばらしい」とする。

・前向きに物事の本質を捉えれば、見方が変わり、幸せになるエッセンスを与えてくれる。

・心の持ちようで、何げない日常を楽しみことができる。

・幸せの鍵は、誰でもない、自分が持っている。

 

④小川仁志氏

・物事を前向きに捉える「ボジティブ哲学」を多くの人に広めたい。

・同じ出来事でもあっても。ポジティブにもネガティブにも捉えることができる。

・常にポジティブな見方ができれば、幸せな気分でいられる。

・コップの水が「半分しかない」でなく「まだ半分ある」と考える。

・問題に直面したら、不運だと思うのではなく、成長するチャンスが訪れたと捉えればいい。

・幸せかどうかは、社会や他人が決めるものではなく、自分で見つけて、自分で実感するものだから。

 

 皆さんはどの言葉が印象に残りましたか?確かに心の持ちようですよね。

 私は、根がネガティブA型なので、ポジティブな言葉がたくさん出るように意識していきたいです。