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No弐-621  文科省委託調査2

 先週(11月28日・29日)朝日新聞朝刊に文科省の委託で、どんな人が教員になっているかを探った初の全国調査の記事があったので今日も注目してみようと思います。今日は29日(火)の記事からです。

 

・文科省による委託調査には、「学校教員統計調査」(教員の年齢や学歴を3年に1回調べる)や「教員勤務実態調査」(出退勤務時刻などを調べる)などがある。

・「どんな経験をしてきた人が教職に就いているか」や「求められる力を身につけられているか」などが把握できているわけではない。

・そこで文科省は昨年度「浜銀総合研究所」(横浜市)に委託したのが「教員の資質能力の育成等に関する調査研究」。

 

★「教員の資質能力の育成等に関する調査研究」の主な質問項目

・担当部活動の競技経験 ・学級の子どもの様子 ・子ども時代の経験 ・出身の高校や大学の難易度 ・大学入学時の入試形態 ・最初に就いた仕事 ・教職が第1志望の職業かどうか ・採用試験の倍率 ・性格 ・個人・世帯の収入 ・睡眠時間 ・読書量など

 

調査③教員になる際に重視したこと

・「安定した職業である」(87%) ・「子供や若者の成長に影響を与えられる」(87%)

・「確実な収入が得られる」(86%)・「社会的弱者の手助けができる」(61%)

 

調査④中学時代

・中3の時の成績 「上の方」(39%)、「やや上の方」(34%) 7割が上位層

・「小中学生の頃に塾などに通っていた」(60%)

・中3の時、将来どこまで進学したいと思っていたか。

「大学まで」(82%)、「大学院まで」(3%)

・「中学の時、学級委員だった」(51%)

・「いじめられたことがある」(17%)

・「不登校を経験したことがある」小学校(2%)、中学校(2%)、高校(1%)

 

調査⑤大学の教職科目でどこまで現代的な課題を学べているか。

・「教育格差」(49%) ・「学力調査などの設計、実査、分析」(47%) ・「子供の貧困」」(40%) 

・「多文化共生」(39%) ・「男女の社会参加の格差など」(34%) ・「少年司法制度」(34%)

・「多様な性の子供」(25%)

 

調査⑥教育委員会などがつくる「教育育成指標」を知っているか。

・「知らない」(55%) ・「活用されているかどうかはわからない」(28%)

 

調査⑦他の教員と教材や指導方法について話し合う

・「週1回以上」特別支援学校(49%)、小学校(46%)、中学校(27%)、高校(22%)

 

調査⑧管理職とコミュニケーションをとっているか。

・「かなり当てはまる」「ある程度当てはまる」

 幼稚園(59%)、小学校(54%)、中学校(50%)、高校(41%)

 

調査⑨日本社会全体を5層(上、中の上、中、中の下、下の上、下の下)に分けた場合にどこに位置するか。 「中の下」(43%)、「中の上」(37%)

 

調査⑩ その他(意識調査)

・「教職は社会的に高く評価されていると思う」(36%)

・「全体としてみればこの仕事に満足している」(81%)

・「管理的な仕事の方が向いている」(16%)

 

・「できればずっと担任を持って子供と接していきたい」(63%)

・「家事や育児は男性より女性が向いている」「男子と女子は違った育て方をすべきだ」(21%)

・「外国につながりのある子供は、学校で日本のルールや習慣を身に付けるべきだ」(39%)

 

 いかがでしたか?このデータをみて、意外だったことはありますか?