先週11月12日(土)読売新聞の「ニュースの門」は、「予防接種」についてでした。
先ほど5回目のコロナのワクチン接種に行ってきました。
昨年も1回目のコロナのワクチン接種した翌日、No弐-100(2021年7月5日)で「ワクチン」を紹介しました。副反応に苦しみながら書いたのを思い出しました。
★ワクチンの語源
・ワクチンという名称は、ラテン語のVacca(ワッカ = 雌牛)に由来する。
・世界初のワクチンである天然痘ワクチンが雌牛から取られたため、この名がつけられた。
◎天然痘
・天然痘は、世界で最初にワクチンが作られ、最初に根絶された病気。
・天然痘は、天然痘ウイルスによって発病し、全身の肌に小さな水ぶくれができる。
・せきやくしゃみによって、ウイルスを含んだ体液が容易に感染し、致死率は30%近く。
・一命は取りとめても、視力の喪失、不妊、膿の傷跡の後遺症が残る。
・20世紀だけでも、天然痘によって全世界で3億人が亡くなったと考えられている。
◎エドワード・ジェンナー。
・1796年に天然痘のワクチンを開発したイギリスの医学者
・イギリスのバークレイという小さな村は、酪農地帯で「乳搾りの女性は決して天然痘にかからない」と言われ、ジェンナーはこの言葉に注目。
・天然痘の代わりに牛痘に感染した牛を使い、牛痘を接種した人は天然痘への免疫を持つことを発見し、ワクチンと名付けた。
皆さんは自分が、自分の子どもが何のワクチンを打ったか覚えていますか?
私はワクチンで思い浮かぶのは、BCG、日本脳炎、水ぼうそう、おたふくかぜ、はしか、風疹、4種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)かしら?
★BCG
・結核を予防するワクチンの通称。
・このワクチンを開発したフランスのパスツール研究所の研究者の名前を冠した菌「Bacille Calmette-Guerin(カルメットとゲランの菌)」の頭文字をとったもの。
★子どもの頃のワクチン接種
・生後2か月~小学校入学前に、人は通常10種類前後のワクチンを打つ。
・特に1歳になる前に、6種類を計15回以上接種する。
B型肝炎(3回)、ロタウイルス(3回)、ヒブ(3回)、小児用肺炎球菌(3回)、4種混合(3回)、BCG(1回)
★免疫
・人間は、一度体に侵入した細菌やウイルスなどの病原体を記憶し、次に侵入してきた時にすぐに攻撃できる。
・ワクチン接種で病原体を記憶することで、病気の発症や重症化の予防を担う。
・①一生に1回しか打たないもの、②十分な効果を得るために複数回打つもの、③季節ごとに打つものがある。
★ワクチンの分類
①「生ワクチン」 生きた病原体の毒性を弱める。(ロタウイルス、水ぼうそう、BCG)
②「不活化ワクチン」 死滅させた病原体を無害化する。(インフルエンザ、日本脳炎、ヒブ)
③「メッセンジャーRNA(mRNA)」 ウイルスの遺伝子の一部分が主成分。(新型コロナウイルス)
★ワクチンと料金
①「定期接種」(12種類)予防接種法に基づき、公費援助により無料または低額。
②「任意接種」(10種類以上)希望者の自己負担。
③「臨時接種」蔓延防止が目的で緊急的に無料。新型コロナワクチンが該当。
★ワクチン開発の歴史
・ワクチン開発は19世紀以降急速に進む。
・免疫を持つ人が増えれば、ウイルスや細菌は感染の場を失い、根絶も期待できる。
・天然痘は世界保健機構(WHO)が1980の撲滅を宣言。ポリオやはしかの排除も進む。
★mRNAワクチン
・がんや心臓病など様々な病気の分野で、mRNAを使った臨床研究が進んでいる。
・mRNAは、細胞が必要とするたんぱく質の設計図となる遺伝情報。
・新型コロナウイルスのワクチンでは、mRNAを投与すると、体内でたんぱく質が作られ、それを免疫が記憶することで、ウイルスが侵入したときに速やかに排除する。
・がん治療の場合は、がんの目標となるたんぱく質のmRNAを投与し、体内にできたがんの目印を免疫に覚えさせることで、がん細胞への攻撃を強化し、死滅させる。
・「mRNAを活用すれば、さまざまな病気の新たな治療開発につながる。がん治療では、数年以内に実用化する可能性がある」(石井健教授、東大医科学研究所)
私が生きている間に実現してほしいです。
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