先ほどテレビを観ているとこの3連休は、どこの行楽地も大混雑ですね。隣の神社から3年ぶりのお囃子が聞こえました。大丈夫なの?もうコロナ自粛解禁?
さて、今日は一昨日の朝日新聞別冊「be」の「フロントランナー」からです。
いつもとパターンを変えて先に写真を送ってみました。バレエダンサーの二山(にやま)治雄さん(26)、ご存知でしたか?
この写真に目が点。こんなに足って真っすぐになるの?空中でこんなポーズってできるの?と驚きました。そんなわけで今日は二山さんを紹介します。
★二山治雄さんのバレエの魅力
・小学校の頃から誰にもある体の左右の偏りがほぼなく、左右対称の美しい体。
・身長167㎝の跳躍は誰よりも高く、滞空時間が長く、ふわりと浮遊し、音もなく降りる。
・圧巻は、醸し出す雰囲気と表現力。ファンから「リアル妖精」と呼ばれる。
◎森奈穂美さん(バレエ評論家)の話
・彼が躍ったときの客席のどよめきが忘れられない。「私たちはいま、いったい何を見ているのだろう」と皆が感じていた。
・バレエを見る喜び、バレエ本来の美しさを感じさせてくれるダンサー。
「二山治雄さんのプロフィール」
・1966年、長野県松本市出身。姉3人、末っ子。
・「保育園で好きだった女の子がバレエをやっていたので」、バレエをやりたいと母親に訴える。
★恩師との出会い
・7歳で始め、小5から長野市の白鳥バレエ楽団の塚田たまゑ氏、みほり氏に師事。
・みほり先生から「無駄な努力をしろ」と言われてきた。
・小学生のときに父親が病に倒れ働けなくなった時も先生方が支えてくれた。
★高校時代
・2014年(17歳)、スイスのローザンヌ国際バレエコンクールで1位獲得、日本人男性では熊川哲也さん以来25年ぶりの快挙。
ユース・アメリカ・グランプリシニア男性部門で1位獲得。
・ローザンヌで得た奨学金で、米サンフランシスコ・バレエスクールに留学後、高校を卒業するため一時帰国。
・高校は「手に職を付けるため」松本第一高校食物科に進み、調理師免許も取得。
・毎日、松本市の高校から長野市のバレエ学園に通う。
夕方から夜1時までのレッスン、そのまま応接室で寝て早朝松本に戻る。
・2016年、米ワシントン・バレエ団スタジオカンパニーに入団。
・2017年、仏パリ・オペラ座バレエ団に契約団員として入団。
★パリでの苦労
・憧れのパリ・オペラ座の契約団員になるが、パリでの日々は苦しかった。ひとりで泣くこともあった。オペラ座の中でも外でも人種差別に遭った。
・どんなにレッスンを積んでも、素晴らしい踊りを見せても、役がもらえない。正団員になれない。「踊りは完璧。ただ背が足りない。それだけ」と言われた。
・2020年、帰国
★帰国後のバイト経験
・コロナ禍の中、帰国。落ち込んだし、行き詰まりを感じた。鏡を見るのも嫌だった。
・自分を見つめ直す時間もできた。人生で初めてのアルバイト。
・1年半ほど、実家近くのスーパーで深夜3時からの荷出しと老人介護施設の事務職、お年寄りの手を取って誘導もした。
・初めて人の役に立てたと感じた。
・上司と部下の関係など、学びになった。
★バレエへの姿勢の変化
・今までは自分のために自己満足で踊ってきたが、本当は、お客様第一。お客様が喜んでくれることで、役に立てている。
・バレエは仕事で、仕事は責任を伴う。人のために踊ろうと思うようになる。
★体の管理
・練習しないと罪悪感。「体を中心に集める」ことをしないと手足をコントロールできない。
・リハーサル中もずっと体幹トレーニング。
・太りやすい体質なので、忙しくしてあまり食べない。ナッツ類やサラダチキンをつまむくらい。体重50㎏くらい、体脂肪5%前後。
★名言
・回り道、いばらの道を行ってこそ、成長できる。
・縁とタイミング。タイミングにいつでも合わせられるよう、実力を磨いておくことが大切。
いかがでしたか?機会があったら二山さんのバレエを観てみたくなりました。
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