昨日の定例「9月のがるべる」は、18人の方が参加してくださいました。
タイムリーに参加できなくても、読後に感想をいただくことは講師の先生はもちろん、この会を企画した者にとっても大変うれしいことです。ありがとうございます。
最初の近況報告と現場の情報交換では、こんな情報が寄せられました。
・コロナ感染者数が落ち着き、保護者を招いた学校行事が少しずつ増加。
・運動会 本日(10月1日)実施(午前中、表現のみ)、11月実施(午前中)、来週実施(表現のみ)
・授業参観(親半分に分け、2時間)
・懇談会(オンライン)
・社会科見学(6年 国会議事堂・上野の博物館)弁当車中
・通知表(3学期制・前後期2回)
・産休代替教諭の確保の難しさ、欠員の増加(1→2)
・夏休み明け学級閉鎖(2クラス)
・給食試食会、子ども祭り開催(4年ぶり)、全校朝会(校庭と体育館)実施
・作品展(11月)実施。
・中学校 体育祭 午前実施 (保護者1名観戦)、部活新人戦(観戦可)
・国葬対応
☆専門がるべる「①1年生生活科実践報告 子どもの「伝えたい」意欲を引き出す成長単元
②今読み直したいおすすめ育児書セレクト5」
講師N先生 習志野市勤務、産休中(11月に第2子出産予定)
★1年生生活科実践報告 子どもの「伝えたい」意欲を引き出す成長単元
・生活科のよいところは、子どもの興味関心をそのまま評価してあげられるところ。
・生活科は、学習対象と何度も繰り返しかかわったり、遊んだりしながら、興味関心の芽を存分に育てていく教科
・生活科で一番難しいのは「自分とのかかわり」。低学年の子どもはメタ認知能力が未熟なので、自分の成長を振り返るのは大変難しい。
◎1年生の成長単元「ようこそ1年生」
・「年長さんに伝えたい」という思いが学習の軸にあると、はりきって調べたり、まとめ方にも伝わりやすい工夫が生まれたりする。
「第1時~3時」 ・保育園年長児からの手紙紹介。(この年長児は2学期に授業参観。手作りのメダルプレゼント。メダルのお礼として手紙と小学校生活の質問をもらう。)
・「年長さんに教えてあげたいこと」をワークシートに記入。
・ワークシートをもとに、幼稚園・保育園と小学校の違いについての話し合い。
環境の変化、自分たちの成長、上学年の興味を引き出す。
・2つの学習問題の設定。
①「小学校のことをもう一度よく調べて、年長さんに教えてあげよう」(学校紹介)
②「小学生になると、どんなことができるようになるか教えてあげよう」(成長の振り返り)
・テーマごとに3人グループ編成。おすすめの本紹介グループ、登下校紹介グループなど
「第4時~6時」 ・学校探検(何をどのように紹介したらよいか?誰に聞くか?計画)
「第7時・8時」 ・この1年で自分ができるようになったことを振り返りまとめる。
・「できるようになったこと」「4月の自分はどうだったか」「どうしてできるようになったのか」3段階に分けてワークシートに記入。
・「お家の人に自分の成長について聞いてみよう」事前に学級だよりで授業の趣旨説明、手紙形式で子どもたちの成長メッセージを依頼。
「第9時」 ・家の人からのメッセージを読み、感想を交流。
・自分の成長を期待されていることに気付くことができた。
「第10時」 ・お家の人からの手紙を読んで気付いた自分の成長を最初のワークシートに書き足す。
・さらに自分の成長に気付くことができた。
「第11時・12時」 ・お世話になった先生たちにインタビュー(自分たちの成長、年長児へ教えてあげたいことを聞く)。
・先生たちから教えてもらったことを一覧にし、感想や気付いたことを交流。
・先生たちのインタビューから気付いた、自分たちの成長をさらに付け加える。
〇「付け足せるワークシート」の活用。
・視覚的に自分の成長の広がりが自覚できる。
・最初のB4サイズのワークシートから、さらに2枚目につなげる。
・文字の色も1番上の黒い字が、最初に自分で書いた成長、
2番目の赤い字が、家の人の手紙を読んで気付いた自分の成長、
3番目の青い字が、先生たちのインタビューから分かった自分の成長。
・つなげて大きくなったワークシートを振り返って、「できるようになったことがどんどん広がっている」「自分の成長には、先生、友達、家族、いろんな人が関わっているんだ」という事に気付くことができた。
・年長児1人1人へお手紙を書く。
・全ての学校紹介をパワーポイントでまとめる。(遊具を写真に撮り、パワーポイントに貼り付けるグループ、紙芝居を作って、動画撮影するグループなど)
・入学後に1年生全員で見てもらう。
★「産休中に読み返したい育児書」
・【読み返したいポイント】【ちょい読み】【クラスの子どもを見て思うこと】【娘を見て思うこと】という視点で5冊紹介してくださいました。
◎第5位「小学生の子が勉強にハマる方法」菊池洋匡・秦一生
・学ぶことが「楽しい」と思えるように、家庭でどんなサポートができるのか、様々なアイデアがあふれた一冊。
・脳は、言葉を使って説明する経験を通じて成長する。子どもの言葉を待たずに親が代わりに言ってあげたり、何かをしてあげたりすることは、成長の機会を奪うことになる。
・親子の会話は、親が「話す:聞く=1:2」という状況を作る。そのためには上手に質問してあげることが重要。質問の基本は「5W1H」。
◎第4位「非認知能力を育てるあそびのレシピ」大豆生田啓友・大豆生田千夏
・「この遊びには、こんな意味があったのか!」と、読みながら何度も衝撃を受けた。
・「ごっこあそび」こそ、世界を広げ、想像力を育てる大切な遊び。真似したくなる魅力的なモデルがいるということ。心を動かすという大切な経験をしている。
◎第3位「子どもの学力は読解力で決まる!」齋藤孝
・読解力は唯一AIが身に付けることができず、古臭い方法でしか読解力は身に付かない。
・家族で感想やコメントをやり取りすることで、独りよがりな読み取りではなく、作品の本質がだんだんと分かるようになってきたり、人の意見を理解したりすることができるようになってくる。
◎第2位「言葉を育てる保育」日本国語教育学会
・内容も年齢別になっていて、気になる行動や悩み事によってテーマが設定されている。
・0歳から6歳までの言葉の発達の仕方が非常に分かりやすくまとまっている。
・幼児期のうちに、絵本や物語に触れて、想像したことを伝え合ったり、遊びの中で、友達と協力して一つの物を作り上げたり、といった経験を十分にさせることで、自分の思いを話したい、相手の思いを聞きたい、という意欲が高まっていく。
・低学年くらいまでは、まだまだ、「読み聞かせ」と「あそび」の時間をたくさん取り、ゆっくりと言葉を育てていかなければいけない。
◎第1位「子どもの心の育てかた」佐々木正美
・この本は短編集のようで、1つのテーマにつき3~4ページで短くまとめられている
・「主体性と協調性のバランスがうまくとれている状態が自立」だと言う。
・親が何でも決めすぎるのではなく、子ども自身に決めさせる。その繰り返しで、自分自身をコントロールしたり、衝動をコントロールしたりする力が身に付く。
・子どものありのままの思いを受け止めて認めてあげることで、子どもは自分の価値を実感し、人と調和しながら主体性を発揮することができるようになる。
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