· 

No弐-542 エリザベス女王の魅力

 昨日執り行われた英女王エリザベス2世の国葬の様子は、昨晩のテレビやニュースで報道されていましたが、ご覧になりましたか?

 儀仗兵らによる伝統的な葬送行進、多くの市民が集まり、別れを惜しむ姿が印象に残りました。

 今日は各紙の中から「女王の魅力」という視点で日本経済新聞の記事を紹介します。

 

★1957年に英連邦市民に呼びかけた言葉

・即位から5年、クリスマス。まだ31歳の女王が初めてテレビメッセージで呼びかけた。

「私は戦争を率いることもできませんし、法を定めたり人を裁いたりもしません。

 でも、他のことはできます。それは私が皆さんに献身的に尽くすことです」

 

★女王の親しみやすさ

 エリザベス女王などの専属シェフで1982年から約15年間王室に仕えたダレン・マクグレイディさん(60)はこんな思い出を語っています。

・時々厨房を様子見に来ることがあった。

 ある時、厨房に来た女王から「ヘラを使うなんて、ずるいじゃない」と言われた。

フライパンのパンケーキをヘラなしでひっくり返すと「ブラボー」と褒められた。

・食事はシンプルな内容を好んだ。

 朝はシリアル、昼は焼いた鶏肉や野菜、夜は極力、米やパスタなどの糖類は避けた。

・マイセンの年代物の高級食器で食事をとる日もあれば、プラスチック容器に入ったサンドイッチを食べる日もあった。

・特に好きだったのはダークチョコレート。

 女王の誕生日に毎年チョコレートのスポンジにガナッシュが載ったケーキを作った。

 

 ファッショでも注目を集めた。60年代に英国王室御用達として指定されて以来、女王が数十年にわたって愛用したハンドバッグのメーカー、ロウナー。

・女王が愛した6種類のバッグは主に黒の革。時にはゴールドや淡いクリームを頼まれることもあった。

 

 動物好きの女王は犬のコーギーと馬をこよなく愛した。

・女王の馬を調教し、89年から競走馬の訓練を手掛けたヘンリエッタ・ナイトさんは女王からけがした数頭の馬の世話を頼まれた。

 

・2012年ロンンドン夏季五輪の開会式では、「007」のジェームズ・ボンドとともにヘリからパラシュートで降下して登場する演出の映像が流れ、世界を驚かせた。

・今年6月、即位70周年を祝った「プラチナ・ジュビリー」の記念コンサートでは、英国の人気キャラクター「くまのパディントン」が宮殿を訪れてお祝いし、女王がお茶でもてなす映像が流れ、会場を沸かせた。

 

「第2次世界大戦後の世界と英国の歴史をほぼすべて見守った女王」

「世界に目を配りつつ、国民に献身を誓い、王室の維新を守り抜いた女王」

としてこれからも末永く語り告がれていくのでしょうね。