今日の朝日新聞「文化」欄にあった「演劇界 漫画・アニメに熱視線」の見出しが目に留まりました。「演劇界の製作大手が、漫画やアニメの人気作を相次ぎ舞台化している」のをご存知かと思います。
★「千と千尋の神隠し」
・宮崎駿監督のアニメ映画が原作の「千と千尋の神隠し」は3月に東京・帝国劇場で開幕。
・約1か月間の東京公演のチケットは、一般前売り初日に完売。
・7月まで、大阪や札幌など4都市で行った公演も完売。
・普段、帝劇のミュージカル公演などは大部分が女性客。今回は男性やファミリー層も目立った。
・翻案・演出のジョン・ケアード率いるチームが採用したのは、身体を駆使する手法。
千尋と少年・ハクの飛行シーンは、ワイヤなどは用いず、複数の俳優が2人を持ち上げながら動き、浮遊感を演出。
異形の者や神々は、俳優が操る大小のパペットなどで「再現」。
★東宝の今後の作品
・東宝グループは、原作獲得を含めたアニメ事業を今後の経営の一つの柱に据え、演劇もコンテンツの展開先と位置付けている。
・東宝は今年、他にも、若手俳優中心で、漫画原作のミュージカル「四月は君の嘘」を上演。
・来年も「キングダム」、ミュージカル「SPY✕FAMILY」が続く。
★舞台化の歴史
・漫画の舞台化は戦前にさかのぼる。
・時代を画したのは戦後の1974年、宝塚歌劇団「ベルサイユのばら」の大ヒット。
・宝塚以外でも「はいからさんが通る」などが舞台化。
・2000年代からは、漫画やアニメ、ゲームの物語やキャラの再現を重視し、そのファンを主な観客とする「2.5次元ミュージカル」が伸長。著名俳優を起用。
★歌舞伎
・江戸時代以来、講談や読本など他ジャンルの人気コンテンツを貪欲に取り組んできた。
・15年初演の「スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース」を皮切りに、アニメ化された漫画の原作の新作を次々と上演。
★劇団四季
・約四半世紀、ディズニーによるアニメ映画のミュージカル作品を国内で翻訳上演。
・4月、細田守監督の大ヒットアニメ映画が原作のミュージカル「バケモノの子」を開幕。
・オリジナル作品としては、アニメ原作では初。
★となりのトトロ
・英国の名門劇団「ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー」も、宮崎駿監督の「となりのトトロ」を舞台化する。10月、ロンドンで開幕予定。
「千と千尋の神隠し」は、ライブ配信で観たのですが、ジョン・ケアードさんの演出が見事でした。やはり舞台はいいです。他の人気作品もぜひ観てみたいです。
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