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No弐-479  女性審判に期待

 今日も昨日同様北海道新聞(7月14日)からです。増島みどりさん(スポーツジャーナリスト)の「女性審判への期待」に注目しました。

★次回W杯の女子審判

・サッカーのW杯カタール大会に向け、日本代表が狙う初の8強入りと同様に、大会史上初めて選出された女性審判、山下良美さんのピッチでの勇姿を見る日が待ち遠しい。

・国際サッカー連盟はこのほど、W杯全64試合の主審36人、副審69人にそれぞれ3人の女性審判を選出。

・主審には、山下さん以外にフラバールさん(フランス)、ムカンサンガさん(ルワンダ)が入り、副審にも米国、メキシコ、ブラジルから女性の6人を選出。 

ばれた。

 

★女性審判決断の背景

・FIFAの決断の背景には「女子サッカーの普及は、女性問題の解決や持続可能な社会を生む力になる。真剣に改革を行う」(インファンティノ会長)との戦略。

・2019年の女子W杯の視聴者は世界で初めて10億人を突破し、欧州では女子サッカーの人気が急拡大。

・「試合で重要なのは質であり、性別ではない。彼女たちはそれを世界に示すと確信する」(コッテリーナ審判員長)と、今回の起用を集大成と位置付ける。 

 

★女性審判の普及

・イタリアのセリアAは7月、今期の同リーグ審判に初めて女性を任命。

・イングランドでも6月末、今期のプレミアリーグで歴代3人目となる女性主審を加えると決定。

・ラグビーでもポルトガル対イタリア戦で史上初めて女性4人だけの審判団が試合を裁き、高い評価を得ている。

 

★日本の女性審判の実態

・日本サッカーの女性登録審判数は男子の10%に満たない。

・Bリーグでは、117人の登録中、女性は8人。

・プロ野球は現時点では女性審判は不在。

 

★山下良美主審(6月29日 スポーツニッポン)

・東京都中野区出身、4歳か5歳の時、2歳上の兄の影響を受け、地元クラブでサッカーを始める。

・高校時代はバスケットボール部に所属、大学で再びサッカー部に加入。

・大学の先輩の女子審判員の方に誘われ、4級審判員の資格を取得。

・卒業後も社会人チームでプレーしながら審判も続ける。

・2010年、「なでしこリーグ」の副審を担当できる2級の資格を得たことが転機。

・2015年には国際審判員に登録。国際大会で笛を吹く。

・2021年からJリーグの審判員となり、J3リーグ戦でJ史上初の女性主審を務める。

・昨夏の東京五輪や今春のACLでも笛を吹く。

 

・サッカーの審判は選手と同じくらいの運動量が求められ、レベルの高い試合になるほどフィジカルも重要。

・陸上出身のコーチを雇い、スプリントに特化したトレーニングを開始。フォームを見直し、筋力トレーニングの内容も変えた。走力強化はレフェリングのレベルアップにつながる。

・男子と女子の試合では、「人やボールの速さではなく、ゲームの展開の速さが違う」。

・週末は試合を裁き、平日はスポーツ施設での勤務後、夕方からインターバル走や高強度の長距離走で体をいじめ抜いている。

 

 私も地道な努力を続ける山下さんのピッチでの勇姿を見る日が待ち遠しいです。