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No弐-457 夜間中学での新鮮な学び

 昨日の朝日新聞「窓」に、今春開校した福岡市の公立夜間中学校に入学した五十嵐登代子さん(70)の話が紹介されていました。

★福岡きぼう中学校

・貧困や不登校などで義務教育を十分に受けられなかった人が学ぶ。

・15~82歳の男女計30人が入学。

・外国籍の生徒もいて机を並べる。

 

★入学を決めた理由

・中学時代に勉強できなかったことが、心にひっかかっていた。

・学校案内を見て、夫に相談すると背中を押してくれたので、すぐに入学を決めた。

 

★58年前の中学校時代

・1年生の春、同居する祖母が脳卒中で倒れて、生活が一変。

・家に帰ると、母と交代で祖母の介護。

・父も母も共働きで、登代子さんの負担は大きかった。

・紙おむつがなく、布おむつを洗濯板で洗った。

・夜中に叫ぶ祖母の面倒を見たので、寝る時間がなかった。

・父も手伝ってくれたが、仕事から帰ると疲れていた。

・兄は中3、夜中まで受験勉強をしていたので、登代子さんが介護するしかなかった。

 

・学校に通ったが、授業中は机に突っ伏して寝てしまうこともあった。

・昼間の授業の時間が、つかの間の休息。

・放課後は、祖母のためにまっすぐ帰宅。

・今の言葉で言えば「ヤングケアラー」だった。

 

・中学3年の初夏、祖母が亡くなった。

・介護が終わり、授業をちゃんと受けられるようになったが、もう勉強についていけなくなっていた。特に理数系が全く分からなかった。

 

★中学卒業後

・中学は卒業し、高校にも通った。

・その後、地元のバス会社に就職し、旅行の仕事に携わった。

・お金を扱うことも多かったが、計算が苦手で、ずっと胸がドキドキしていた。

 

 

★夜間中学校の様子

・午後4時半に家を出て、路線バスで学校へ。

・1コマ40分の授業は「15分くらいにしか感じない」

・苦手な数学は最近、小テストで満点を取った。「自分を褒めてあげたい」。苦手意識が薄れると、急に楽しくなる。

・社会の授業では、ロシアのウクライナ侵攻の話など教科書には載っていない社会情勢も教えてくれる。

・国語は得意。楷書や草書の書写は筆ペンで書いた。周りの生徒にすすんで教えることも増えた。

 

・「昼休み」には、生徒たちに交じって卓球に没頭する教頭先生を見ているだけでも楽しい気持ちになる。

・若い先生のファッションチェックも日課。

・下校まであっという間に時が過ぎる。

 

・新しいことが学べる日々が新鮮で、貴重に思える。

・「先生が一人一人の悩みを聞いてくれて、毎日が楽しい」

・地元の友人は「登代子ちゃん、苦労したもんね」と、応援してくれている。

 

 いかがでしたか?ステキな学び直しですよね。

 この話を子どもたちに紹介したら、どんな感想を持つかしら?

 道徳の価値にある「希望と勇気」「努力と強い意志」「家族愛」「よりよく生きる喜び」のどれかに少しは迫れるかもしれないと思ったわけです。