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No弐-456 2022年6月のLINEがるべる

 昨日の定例「6月のがるべる」は、15人の方が参加してくださいました。

最初の近況報告と現場の情報交換では、こんな情報が寄せられました。

 

・水泳指導 保護者の見守り今年もなし。先生を増やして対応。温水プール6月から実施。クラスごと実施。

・授業参観 3年ぶりに復活。(2時間、出席番号で保護者を半分ずつに分け、各家庭1名の参観)

・保護者会 オンライン。

・保護者面談 1学期は希望制。秋は全保護者対象の面談予定。夏休み前実施

・林間学校・宿泊学習 5年生 例年(長野県2泊)とは違い、昨年同様(県内1泊)実施。

 4年生(1泊)実施、コロナ禍初の移動教室実施。

・土曜授業、指導室訪問、校内研究、幼小連携、校内委員会、校外出張など、放課後に気を休めることがなく、コロナ禍前よりも、やることが増えたような気がする。

・近隣の中学校では、指定の通学カバンから、リュックなど自由に選べる。夏の制服にポロシャツが増える。

 

★専門がるべる K先生(中央区勤務・5年担任)

第1部「道徳授業の作り方」

1.道徳の時間とは?

・子どもたちに「道徳の時間って、何をやるの?」と聞かれたら、どのように答えるか? 

 低学年なら、「心について勉強をするよ」と伝える。

 高学年なら、「『(ある価値に対して)そうは、言ってもなかなかできないよ。何でこうなるの?どうしたら一歩を踏み出せるの?』を仲間と考えていく時間だ」と伝えている。

・道徳の時間は何をする時間かはっきりさせることが、授業づくりのスタート。

 

2.道徳の授業を作るときの悩みへの対応

①導入 子どもたちを同じ土俵にのせること。授業の肝。

 教科書、紙芝居、映像、読み聞かせ。子どもを惹きつけられたら、成功への第一歩。

②中心発問 子どもたちに一番じっくりと考えさせたいことは何か?

 どんな発問で組み立て、いくつの発問をするか?多すぎても少なすぎてもダメ。

③全員が参加できる工夫 ワークシート、役割演技、ペア交流など。

 授業の中で一つは、取り入れたい。何のためにやるのかをはっきりさせる。

④展開後段 物語や資料を通して、価値項目について考え、整理したり、自分の生活を振り返ったりする時間。価値から逸れない発問、ワークシートの活用・発表。

 価値の押しつけにならないように、意見を選ぶのは慎重に。

⑤終末 映像資料、本や詩の読み聞かせなど。

「今日の道徳って、〜をやったんだよなぁ」と子どもの中に残す事が大事。

 

3.K先生が心掛けていること。

・クラスの実態を考えて、どの教材にするか、どんな活動をするか?

ときには、教科書から離れて、別資料の方が合うこともある。

・相互の授業参観 今年度はよくやっている。できなければ、板書写真を持ち寄って、よいところ、改善点を話し合う。誰からでも学ぶ姿勢が大事。

 

4.最後に 若い頃に、「道徳の授業を見れば、学級の様子がわかる」と校内研究で来た講師の先生に言われた。だから、毎週の一時間の道徳の授業を通して、子どもたちの心を育てていこうと思っている。

 

第2部「街の歴史・情報」

1.新宿編 

Q1.なぜ、「新宿」という名前なのか?

A.「甲州街道の新しい宿場町」だから。江戸時代に五街道が整備され、その一つの甲州街道の出発地、日本橋から次の宿場町の高井戸までの距離が長かったためにできた宿場町。

 

Q2.江戸時代、新宿で栽培されていた物はどれか?①ダイコン②とうがらし③ミョウガ

A.とうがらし 3つとも江戸東京野菜に指定。ダイコンは練馬大根、ミョウガは早稲田。

 正式には「内藤とうがらし」と言う。江戸時代は20万坪の広大な土地を内藤家は、家康から与えられた。蕎麦の一大ブームが起き、ぶっかけ蕎麦の薬味として七味が人気になる。  

 農家は、換金しやすい唐辛子を生産。秋の収穫期には、新宿一帯が真っ赤な絨毯を敷いたようになった。その後、人口増加、宅地増加、鷹の爪の登場で、内藤とうがらしは衰退。

 2010年に内藤とうがらしプロジェクトが始まり、2013年に江戸東京野菜に認定。

 

2.清澄白河、深川編

Q3. 深川に関係が深い古典は?

①東海道中膝栗毛(十返舎一九) ②新花摘(与謝蕪村) ③おくの細道(松尾芭蕉)

A.③おくの細道 江東区を流れる仙台堀川がスタート。

 

Q4.深川丼と深川めしの違いは何?

 深川丼は、ぶっかけ。気の短い漁師さんたちが、油揚げや野菜の入ったあさりの煮たものをご飯にかけて、よく食べていた。

 深川めしは、職人さんや大工さんが仕事中に食べやすくした、あさりの出汁でご飯を炊いて、あさりのむき身を入れたもの。

 

Q5.清澄白河には、オシャレなカフェが多いのはなぜ?

①大学や高校などが周りに多い ②空きスペースが多い ③アパレルの有名ショップが多い。

A. ②空きスペースが多い 

 この地域は、江戸時代に材木置き場として栄え、材木商が幾つもあった。それが今の木場。

 昭和48年に新木場に材木商が移る。木を保管していた倉庫が空き、利用。

 コーヒーを焙煎する際に出る臭いは、住宅街だと迷惑がかかるが、材木商の倉庫は天井が高く、排煙するダクトを川側に向けて設置できる。

 

3.東留米編

 K先生の地元。東京都で唯一の平成名水百選に選ばれた、水の豊かなところ。

 

 「道徳の授業を見れば、学級の様子がわかる」私もそう思います。荒れた学級では、道徳の授業は成立しませんからね。

 道徳は、他の教科と違って、単発(1時間)で勝負できるのが魅力です。教材研究・指導技術を磨くにはもってこいです。

 22の価値に気付く素材は、もっと日常や身近にあるはずです。街の発見からも結びつくこともきっとあるはずです。

 今日の講座で皆さんの好奇心が刺激されたら、嬉しいです。

 早速、近々清澄白河に行ってきます。