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No弐-453 ビデオ判定

 先週6月16日(木)の読売新聞「ニュースの門」は「ビデオ判定」を取り上げていました。

 「誤審を正すために、多くのスポーツでビデオ判定の導入が広がっている」のは、ご存知かと思います。

 では、ビデオ判定を国内で最も早く取り入れたスポーツは何かご存知ですか?

 読んでいくうちに関心が高まったので、今日はこれを紹介します。

 

★大相撲 ビデオ判定を国内で最も早く取り入れた。

・1969(昭和44)年3月10日、春場所2日目、横綱・大鵬が平幕・戸田に敗れ、連勝が45でストップ。

・軍配は、大鵬に上がるが、物言いで差し違え。しかし、その後の映像では戸田の右足が先に土俵の外の砂を払っていて、写真にも痕跡も残った。

・「世紀の大誤審」と騒がれ、翌場所からビデオ判定が導入された。

 

★柔道 2000年シドニー五輪決勝で、篠原信一選手の内股透かしが認められず、銀メダルとなり、この誤審を機に映像判定を導入。

 

★テニス 複数のカメラが落下地点を判定する「ホークアイ(タカの目)」が普及。

・四大大会では2006年の全米オープンで初めて導入。

・土のコートに跡が残る全仏オープンを除く3大会で採用。

・2021年の全豪オープンでは、線審が姿を消す。

 

★野球 米大リーグでは2008年、日本のプロ野球では2010年から導入。

・日本のプロ野球ではストライクゾーンの判定を除くほぼすべてが対象。監督から「リクエスト」があれば実施。

・米マイナーリーグでは、今季からロボット審判がストライク、ボールを判定。

 

★サッカー W杯メキシコ大会(1986)準々決勝、アルゼンチンVSイングランド戦。

 アルゼンチン代表の英雄のマラドーナ選手がヘディングに見せて左手で押し込んだ得点が結果的に2-1の勝利につながり、本人が表現した「神の手」で勢いづき、アルゼンチンは優勝を飾った。誤審の反響も絶大。

・2009年の欧州予選フランスVSアイルランド戦ではフランスがハンド絡みの得点でW杯出場。仏大統領がアイルランド首相に謝罪、FIFAはアイルランド協会に約7億円の解決金。 

 

・W杯ロシア大会(2018)から、VAR(ビデオ・アシスタントレフェリー)を採用。

 PKが過去最高の29回(前回の2倍超)。レッドカードは4枚(8大会ぶりの1桁)

・国内ではJ1で2021年から全試合で実施。

・得点、PK判定、退場判定、警告・退場となる選手確認の4項目が対象。

 

・VARに用いられる最新技術の進歩は、「3D」で検証でき、DFの鼻先とFWの爪先の位置さえも比較できてしまう。「幻のスーパーゴール」は魅力が半減してしまうので、ルール変更の議論を巻き起こした。

 

★バスケットボール 各クオーター終了間際のシュートが時間内科などを確認。

★ラグビー 混戦でのトライの成否、危険なプレーなどを判定。

★卓球 台のエッジやサーブの際のネットにボールが当たったかの判定を異議のある選手が要求可。

 

 バドミントンの試合を見ると、ビデオ判定でインがアウトに、アウトがインになることがあり、ビデオ判定は必要だと思っていました。

 10年後はどんな新しい審判ができているのでしょうね。