今日は、6月14日(火)読売新聞朝刊「くらし 家庭」欄の「関心アリ!」からです。
「子どものおもちゃにジェンダーレス化の動きが広がっている」のをご存知でしたか?
★2つの調査
①こどもりびんぐ(育児情報誌)と電通ダイバーシティ・ラボ (今年、0歳~小学6年の保護者581人対象)
・「子どもが欲しがった商品を『女の子(男の子)だからふさわしくない』との理由で買わなかった」(24.5%) 玩具が最多(53.3%)
・「売り場などで性別区分があるとそれにとらわれて選ぶ傾向がある」(同ラボ担当)
②レゴグループ (昨年、世界7カ国の親子6844人対象)
・「女の子向けとされるおもちゃで遊ぶと周囲にからかわれる」と心配する男子約7割。
・「男の子向けとされるおもちゃで遊ぶと周囲にからかわれる」と心配する女子約4割。
★4歳児(認定こども園)の行動の変化
・「ここるく」(SDGsを子どもと考える)と「ピープル」(玩具メーカー)が、今年2月から11週間に渡って、「認定こども園さくら」(栃木市)で「遊び方の男女差」を探る実験観察を試みた。
・4歳児クラスに 人形やドールハウス、将棋など18種類のおもちゃを与える。
・男児用、女児用を印象付けないよう、パッケージを取った上で提示。
・当初男児らは、「それ、女の子用だから」と、人形やドールハウスを遠巻きに見ていた。
→2週間後、人形を使ってお医者さんごっこ楽しみ、段ボールで人形の家を作るなど、男女関係なく遊ぶ姿が見られた。
・「自由に安心して遊べる環境さえあれば、男女同じように遊びます」(園長)
・「大人のジェンダー観が影響しないよう、おもちゃを与えることが大事だ」(ピープル担当)
★おもちゃ業界の見直しの動き
・背景 性別による区別は時代にそぐわない声、消費者の選択肢を狭めているという指摘。
・トイザらスは、売り場にあった「ボーイズトイ」「ガールズトイ」などの表記をやめ、「なりきりあそび」などに昨年から順次、変更。
・バンダイは、男の子のお世話人形「ホルン」を発売(2019)。
・パイロットコーポレーションは、お世話人形「メルちゃん」シリーズに男の子の人形を登場。「ピンクの箱だと男児は手にしづらい」の声→箱は水色(2016~)。
★大豆田啓友教授(玉川大)の話
・「男の子だから」「女の子なのに」という言葉は、子どもの興味関心や遊びに水を差すばかりか、心を傷つけ、手に取りにくくさせる。
・子どもからこうした発言が出たら、保育士ら周囲の大人が多様な価値観があることを説明して軌道修正する必要がある。
・人形遊びやままごとは女の子、ブロック遊びは男の子と決めつけず、大人は個々の子どもの興味や関心に寄り添ってほしい。
「多様な価値観」を持ちたいですね。
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