今日は少し古い記事になりましたが、4月23日(土)朝日新聞に「新しい形の学校」として、都立立川国際中等教育学校の附属小学校のことが紹介されました。初めての小中高一貫校です。
・1期生の募集(70人)では、帰国・外国籍枠(12人)をのぞく一般枠58人に1797人が出願(倍率30.98倍)。
・通学地域は地元・多摩地域の市町だけではなく、新宿、世田谷、渋谷などの区部も含まれる。入学した児童の7割以上は電車通学。
・公立なので、義務教育の小中段階では入学金や授業料は不要。
給食費や制服代、宿泊行事費はかかるが、私学に比べると格段に費用が抑えられる。
・中等教育学校では1学年160人になる予定で、中学段階で外部からも生徒を募集するが、付属小の在校生全員は進学できる枠がある。
中学からの入学をめざす児童が受ける適正検査は付属小児童には課さず、学習状況や生活面が総合的に判断される。
そのまま進学できれば、大学入試まで受験がない点も大きな魅力。
・カリキュラムで特に目を引くのが外国語教育。
小1から週4時間の英語授業があり、中学段階からは第2外国語が必修。
小学校では中国語などの6言語を文化や遊びを通して学ぶ時間が月1~2時間。
義務教育の9年間で、通常の公立学校より1000時間以上多く外国語を学ぶ。
・もう一つが「探究学習」。日頃から「どうしてそう考えたのか」を問いかける授業を重視するほか、生活科や総合的な学習の時間を通して、自ら課題を設置して、情報収集や分析、まとめを行う。
★望月由紀教授(日本大)の話
・12年間を通して学校側が子どもたちにポリシーを持って働きかけやすい反面、そこに固執しすぎると児童や生徒の進路を狭めかねない。
・様々な可能性がある子どもたちのゆらぎにどれだけ対応できるかがカギとなる。
・語学教育や探究学習は理念に賛同する保護者は多く、ニーズは高いが、同校の児童・生徒の成長につながるだけでは、役割を果たしたとは言えない。
・教員の他校への異動や研修などにより、同校での実践を他の区市町村の学校にどれだけ広げていけるか。公立の小中高一貫としてそうした役割を果たせるか、注視する必要がある。
語学教育や探究学習を目玉にすれば確かに魅力的に映りますが、その分何かが軽視されるはずです。何でしょうね?
小中高一貫にするメリットが伝わりません。どんな一貫としての特色を出せるのかしら?どんな交流ができるのかしら?
受験がないと、進学塾に通う子どもは少ないかしら?「特別科学教育」のような英才教育にならなければよいですが。
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