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No弐-435  堀江さんの偉業

 今日は、ヨットによる世界最高齢での単独無寄港太平洋横断に挑んでいた海洋冒険家の堀江謙一さん(83)が4日午前2時39分に紀伊水道にゴールしたことを各紙称えていました。

 

★各紙の見出し

・「69日の冒険 堀江さんゴール」「83歳の奮闘 日記でたどる8500キロ」(朝日新聞)

・「夢への69日『感無量』」「荒天、黒潮乗り越えて」(読売新聞) 

・「『チーム堀江』航海の追い風」「洋上『ひとりぼっち』じゃない」(日本経済新聞)

・「世界最高齢!!新たな金字塔」「100歳までチャレンジャー」(スポーツニッポン) 

 

★堀江謙一さん

・小型ヨット単独無寄港太平洋横断航海(1962年 日本人初)

 23歳で兵庫県西宮市から94日間かけて米国まで航海し、世界の注目を集めた。

・ヨット単独無寄港世界一周航海(1974年 日本人初)

・ヨット縦回り世界一周航海(1982年)

・世界最小(全長2.80m)ヨット単独無寄港太平洋横断航海(1989年)

・その後も単独無寄港世界一周などの挑戦を重ね、長距離航海の成功は12回目となる。

 

★サントリ―マーメイドⅢ号の装備(60年前のマーメイド号)

「電子機器」スマホ(ラジオのみ)、「現在地の測定」GPS(六分儀、羅針盤、海図)、

「通信機器」アマチュア無線、衛星携帯電話(なし)、「電気」太陽光パネル(なし)

「照明」LED(灯油ランプ)、「米」パックご飯168食(300合)

「水」144L(68L)、「本」約10冊(約60冊)

「酒類」ノンアルコールビール72本(ビール60本、ウイスキー4本、ワイン4本) 

 

★航海日誌

3月27日 出航早々、嵐の洗礼を受けています

4月5日 風がやみ波が無い夜は、海面一杯に星空が映り、取り囲まれています。息をのむ景色です

 

4月15日 海から見るダイヤモンドヘッドは意外にきれいでした

4月17日 揺れるヨットではシャンプーが限界です。命綱をつけてやっています

4月20日 1日2回だった食事を3回に。朝カレーライス、昼コーンフレイク、夜もカレーライス

 

4月29日 28日午後8時に日付変更線を超え、日本と同じ日付になりました

5月3日 突然GPSの電源が切れました。バッテリーが満腹状態になり過充電防止装置が働いたようです

5月6日 少し波が静かになったので本を読んでみました。揺れる中で小さい文字を拾うのは大変でした。結局、コロンブスの漫画になりました

 

5月13日 スコールの度にコックピットからキャビンに逃げ込みます。ウンザリです

5月14日 満天の星と大きな月。心地よい揺れとさわやかな風。右手にはひときわ輝く北極星。海に出てきて良かったこと、心の底から思っています

 

5月17日 黒潮の進行方向が逆になった時、それを避けてどう乗り越えるか。国内のサポーターを通じて情報を集めています

5月23日 ヨットは右へ行っても左へ行ってもバックする始末。寝ずに頑張ったのですがダメでした

6月3日 3日間にわたっての黒潮との闘いは、昨夜のうちに決着しました。疲れ切ってしまったのと、ヨットが思っている方向へ進んでいた安心感で、ちょっと寝てしまいました 

 

 いかがですか?子どもたちに「航海日誌」を見せたら、どんな感想を持つでしょうね?

話し合わせてみたいです。「がんばろう」って思う子が一人でも出たら成功です。

 息をのむ景色、海面一杯の星空、輝く北極星、大きな月。

 命綱を付けたシャンプー、揺れる中での読書、食事。スコール、黒潮との闘い。

 想像が膨らみますね。