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No弐-431 マスク依存

  6月1日です。今日は「衣替えの日」なんだそうですが、制服の学校は今日から夏服でしょうか?

 読売新聞朝刊では、「コロナ警告」の第2部として、今週5月30日(月)から「ゆらぐ対人関係」に焦点を当てた連載が始まっています。

 今日は、第1回(5月30日)の「マスク依存」の記事を紹介します。

 

★マスクの実態調査(2月、10~60代男女約1000人、日本インフォメ―ション)

◎コロナ収束後のマスク着用の意向

・必ず使用(22%) ・できるだけ使用(32.5%) 計54.5%

・必要な時のみ使用(24.9%) ・したくない(13.5%) ・わからない(7.1%)

◎使用継続の理由

・男性2~3割「ひげをそってなくてもよい」

・女性3~4割「メイクをしていなくてもいい」

 10代女性 4割「かわいい、かっこいい、かっこよく見える」

 

★ある女子高生(神奈川工業高校2年)の例

・「コロナが収束した後も、できればずっとマスクをしていたい」

・教室で同級生2人と弁当を囲み、マスクを外した瞬間、「へぇ、そういう顔しているんだ~」と言われた。

・相手に悪気はなかったもしれないが、否定的なニュアンスを感じた。

・「素顔を見せると、相手にがっかりされちゃうんじゃないか。」

・マスクを外すことへの抵抗感が徐々に強まり、昨夏のオンライン授業では、自分しかいない自宅の部屋からマスクをつけて出席した。

・マスクを人前で外すことは下着を脱ぐのと同じー。そんな意味を込め、マスクを「顔パンツ」と呼ぶ若者たちも出てきている。

 

★高野ルリ子さん(日本顔学会理事)のお話

・素顔より顔の一部を隠した方が美しいと感じる人が多い。

・人の脳は見えている部分から隠れている部分を想像する時、バランスのいい形を思い浮かべる。

・マスクをしていると無防備な表情でいられるし、コンプレックスも隠せる。

・逆に外す時には緊張感が生まれるため、抵抗がある人が多いのでは。

 

★反田(そりた)克彦さん(精神科医)の話

・「醜形(しゅうけい)恐怖症」(自分の顔が醜いと思い込む)や

 「社交不安症」(他人との会話に恐怖や不安を感じる)につながる恐れがある。

・昨秋、反田さんの元を訪ねた短大2年の女性は、社交不安症を抱え、オンラインの就職活動の面接でもマスクを外せずにいた。

 男性から交際を申し込まれたが、素顔を見せるのが嫌で付き合えないと断った。

 その後、認知行動療法などに取り組み、就活でもマスクを外せるようになった。

・感染対策上で必要のない時は意識的にマスクを外す練習をし、「外しても案外嫌なことは起きない」という経験を重ねることが有効。

・自分から相手を観察するように「見る」といい。そうすれば人の視線が気にならなくなる。

 

 皆さんのクラスにもマスクが外せなくなっている子はいませんか?

 私もまだウオーキングをしていてもマスクは外せません。つい人目を気にしてしまいます。

 マスク依存にならぬように、意識的にマスクを外す機会も必要かもしれませんね。