今日も朝日新聞「教育」欄にあったスポーツ競技団体の学校体育の現場で広めた2つ目の実践例を紹介します。
②「『先生』は地元のクラブのコーチ」(5月4日)
・相模原市の小学校の体育の授業で指導したのは、サッカーJリーグ3部の地元クラブ「SC相模原」のコーチ。
・SC相模原が小学校の体育を受け持つようになったのは2018年から。
・学校訪問などで知り合った校長の依頼がきっかけ。
・体育の授業で子どもたちと触れ合うことがそのままクラブの知名度アップにもつながる。
・授業の特徴は1度きりで終わらないこと。45分の授業を2、3回行うことで子どもたちが上達しやすくなる。
・最初は2校だったコーチの派遣先は、20年度は7校に増加。
・20年度には女子の「ノジマステラ神奈川相模原」の協力も得て、計117回の授業を行い、延べ3600人以上教えた。
・相模原市の「小学校体育授業サポート事業」として予算もつく。
・相模原市の全国体力調査の小学生男女の成績は全国平均以下だったので、専門家の力を借りて、状況の改善につなげたいという思いが市にはある。
・21年度から「ノジマ相模原ライズ」(アメリカンフットボール・Xリーグ)も指導役に加わり、「フラッグフットボール」を教えている。
・スポーツの競技団体やチームが学校体育への関わりを強めるとき、少子化の中で子ども達との接点を増やし、競技人口を確保したいという思惑が切り離せないが、その思いが強くなりすぎると学校との関係は長続きしない。
★岡出美則教授(日体大・体育科教育学)の話
・体育の目的は、運動を楽しいと感じたり、関心を持ってもらったりすること。
・競技のルールに沿って一方的に専門的な技術を教えようとするだけなら、本来の狙いとは異なる。
・子どもたちをやる気にさせたり、のめり込ませたりする工夫が詰まっているから、競技団体やチームが持つ指導のノウハウは教育現場でも生きる。
・学校側からすると、今までなかったアイデアをもらえる。
・交流を通じて学校側と競技団体側がお互いに自分たちの引き出しを伏せることが理想。
もう少し働き方改革と結びつくといいですよね。
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