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No弐-401 学校現場の実態10

 朝日新聞朝刊の「いま先生は」に注目しています。「反響編」(2月15日)、「第2部 勤務の『線引き』(3月27日~31日)から、先月No弐-387(4月18日)~391(22日)で「学校現場の実態5~9」を紹介しました。

 今日は、再び先週4月26日に「いま先生は 反響編」があったので、取り上げてみます。

 3月末の5回の記事に、現役教員、保護者から約150通の意見や感想が寄せられたそうです。

★50代女性教諭(都立高校)

・いま、当時よりさらに仕事が増え、職場全体に余裕がなくなっていると感じる。

・「子育て中の教員の帰る時間に配慮したり、相談に乗ったり、まずは自分の行動を変えたい」

 

★40代男性教頭(千葉県公立小学校)

・「(勤務校を)地域の働き方改革先進校になることを目指しています」

・「『早く帰れ』というだけでなく、仕事を減らすのが管理職の仕事」

・「前例と違うことをするのは勇気がいるが、変えないと教員がつぶれてしまう」

 

・通知表の所見欄や家庭向けの学年便りを保護者の了解を得て一部廃止。

 特に通知表の変更は教員から保護者の反応を心配する声も出たが、実際にやってみるとクレームはなかった。

・出欠席をオンラインで登録。朝の欠席電話受けの業務縮小。

 

・教頭としての働き方は改善される見込みがない。7時半出勤、9時過ぎ退勤。

・「お金をかけて人を集めないことには抜本的には変わらない」

 

★男性教諭(41)(静岡県公立小学校) 教員19年目。学年主任。

・「仕事が大変とのイメージが先行すると、教職員を志す若者に仕事のすばらしさが伝わりにくくなる」

・平日は10時間以上働き、土日には翌週の授業準備など持ち帰る仕事も。楽とは言いがたいが、それ以上に楽しいことがたくさんある。

素直になれなかった子が「ごめん」と謝ったり、恥ずかしがりの子が発表するようになったりと、小さな成長を目にするたび、たまらないうれしさとともに、力とやる気がわく。

・学級の児童全員に、思いを記したメッセージカードを定期的に渡している。時間はかかるがやりがいを感じる。

・効率化の名目で自主的な取り組みまで奪われることを危惧する。

・「子どもと一緒に様々な感情を味わい、成長できるのが大きな魅力。

 若者には、大変でもやった分だけ自分に返ってくる仕事だよ、と伝えたい」

 

 こんな教頭先生が職場にいたら、こんな先輩たちがいたら心強いですね。