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No弐-388 学校現場の実態6  

今日も「学校現場の実態」に注目してみます。朝日新聞朝刊の「いま先生は」は、「第2部」が3月27日(日)から31日(木)まで5回連載されました。

 第2部のテーマは「勤務の『線引き』は」でした。

 

①「働かされ放題 悪いのは私?」(3月27日)の記事から

★女性教諭(北陸地方の公立小学校)

・教員になって約10年。毎年学級担任。

・午前8時より前に出勤。児童の検温カードチェック。

・毎日1コマの空き時間はテストの採点や委員会の準備。

・放課後は保護者に電話。休んだ子の宿題の伝達、トラブルの報告など。

・その後、職員会議に向けて資料づくり、学級便りの執筆、研究授業の打ち合わせ…。

・その後、翌日の授業準備。退勤時間は8時過ぎ。時には仕事を自宅に持ち帰る。

 

 ここまでは珍しくはなく、皆さんと同じ標準的な勤務実態だと思いますが、この先生は、「上司に勤務実態を少なく書き換えられた」んだそうです。

・時間外労働は「月45時間、年間360時間」の上限を設けたが、報告は各校に委ねられ、正確かどうか検証できないのが実情。

・「勤務記録の書き換えや過少報告は管理義務に違反し、地方公務員上の懲戒の対象になる可能性がある。国の制度の欠陥が、学校を不正処理せざるを得ない状況に追い込んでいる。」(高橋哲准教授・埼玉大・教育法学)

 

★男性(40)教諭(首都圏の公立小学校) 業務の効率化の成功例

・ビジネスチャットツール「Slack」を使い、教員間で素早く意思疎通できるようにした。

・端末上でメッセージを送り、資料などの情報共有や音声通話もできる。

・朝の打ち合わせは廃止。端末上にアップした資料を読む。

・始業後も連絡事項があればチャットで送る。

・テストも自動採点を導入。

・帰宅後も家事や育児の合間に通知音が鳴ると仕事をする。

・すき間時間が有効活用できるようになったが、勤務時間の線引きが難しい。

 

 「正規の労働時間で仕事が終わる方法を考えるのが行政府と立法府の責務」(高橋哲准教授)と言っています。

 昔はできていたのです。やることが増えているのに、教職員の人数は増えないし、なくしたものが少ないのです。定時に帰る日が早く来てほしいですね。

 がるべるの中でも情報を積極的に交換すれば、業務の効率化が図れませんか?

「重要なのは教員が子どもと向き合う時間を増やすことだ」その通りだと思いませんか?