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No弐-385 韓流パワー

 土曜日です。この1週間大変だったことでしょう。昨日H 先生から働き方改革と逆行している現場の実態を聞いて気の毒に思いました。

 2日ではなかなか疲れが取れないと思いますが、笑顔が戻るまで癒してください。 

 今日の朝日新聞土曜別冊「be」の「be report」は、「『韓流パワー』の源」でした。韓国ドラマファンの私にとって、今日はこれしかないと思いました。

 「韓流」は、2000年ごろに中国で使われた言葉で、1997年に中国で韓国ドラマが大ヒットして、今年で25年になるそうです。

 

★韓国ドラマの人気

・Netflixに非英語ドラマの「世界トップ10」(4月6日)には、1位、2位を含め、6作が入る。

・日本の「総合トップ10」にも6作が入り、1位から5位を独占。

・U-NEXTもここ3年半で「韓流・アジア」作品は倍増、約1600作。

 

★韓流ブームの歴史

・2003年《第1次韓流ブーム》NHK・BSで「冬のソナタ」が放送

・2010年《第2次韓流ブーム》K-POPブーム、「美男(イケメン)ですね」がヒット

・2017年《第3次韓流ブーム》BTSなどK-POPや韓国コスメが若者に人気に 

・2020年《第4次韓流ブーム》映画「パラサイト・半地下の家族」アカデミー賞作品賞など受賞。Netflixで「愛の不時着」「梨泰院クラス」などが大ヒット。動画配信数急増

 

★韓国ドラマ大ヒットの背景

・「韓国ドラマなど映像文化のパワーの源泉は韓国社会の民主化にある」(李泳采教授・恵泉女学園大)

 国家による暴力、財閥の腐敗、南北分断、女性を含むマイノリティー問題など、軍事政権時代に検閲と統制で描けなかった題材が、民主化で描かれ出した。

・映像文化の飛躍的成長と韓流の起爆剤になったのは、経済危機(97)と文化産業の育成支援政策(98)。「支援はするが干渉はしない」の徹底。

・映像界は若者たちを魅了、多くの優秀な人材がその世界に入り、映像コンテンツの輸出は拡大し、投資家たちも産業へ参入し、韓流は広がった。

 

★女性、ジェンダーの描かれ方の変化

・女性の職種が広がり、「日本のドラマではありえない、国をつかさどろうとする強い女性が登場している」。

・「ジェンダーを意識したせりふが増え、女性にきちんと敬意を払う男性が描かれることが多くなった」(北原みのりさん・作家)

・近年には性暴力と闘う女性の厳しさを描いた作品もある。

・韓国ドラマの脚本家のほとんどが女性。

・韓国ではフェミニズム運動がさかん。

 

★制作の構造的変化

・従来は地上波放送が主だったが、2011年ごろからケーブルテレビ局の制作が活発化。

・ディレクターや脚本家を地上波から引き抜き、ヒットを生む。

・16年、CJグループからドラマ部門が独立して「スタジオドラゴン」が誕生。莫大な資金力のもと「愛の不時着」などの大ヒット作を生む。 

 

★作り手の変化

・コロナ禍で映画興行が厳しい中、映画監督たちが動画配信ドラマを手掛け出した。

 

・「地上波やケーブル放送では不可能な描写や社会問題を深く掘り下げた質の高い作品が生まれ、世界的に人気を呼んでいる」(桑畑優香さん・ライター・翻訳家)

・「韓国ドラマの特色は社会構造の批判とともに人間の良心を描いている」(李泳采教授)

 

 韓国の俳優さんは演技力が素晴らしく、魅力的なんです。次回が待ち遠しい脚本も素晴らしいんです。

 私のオススメは「愛の不時着」「冬のソナタ」「シークレット・ガーデン」「梨泰院クラス」「マイ・ディア・ミスター」「ボーイフレンド」「ピノキオ」「バガボンド」「ミセン」「恋慕」「浪漫ドクターキム・サブ」「39歳」「ただ愛する仲」