昨日の朝日新聞朝刊教育欄にあった「小学校『教科担任制』4月から本格始動」が目に留まりました。皆さんの学校も新年度から5・6年生は教科担任制が始まるのでしょうか?
・小学校5、6年生の一部授業で専門の先生が教える「教科担任制」が、4月から本格的に始まる。
・さいたま市教育委員会は2023年度までに市立小学校全104校で教科担任制を導入する方針を決定。
・植竹小6年生4学級の例 1組担任(算数)、2組担任(国語)、3組担任(社会と家庭)、4組担任(体育と図工)を担当。理科、音楽、英語は専科。
4学級ならこういう組み合わせがきっと多くなるのでしょうが、家庭科と図工科が軽く見られてしまう印象です。
専門性を活かすなら教科を兼ねない方がいいと思いますが、各教科の授業時数が違うから組み合わせが難しいのです。
4学級ならどの担任も20コマ程度で同じ時間数でほぼ平等になるのでしょうが、これに道徳、学活、総合が入ると、週何コマ平均で授業をもつのが適切なのでしょう?
3学級、2学級、1学級はどういう風にコマ数を調整するのでしょう?
★プラス面 ①教え方が改善できる。②教材を他の学級でも活用できる。③準備にかける時間の減少(残業時間が月平均4時間減少)④児童が担任以外の教科担任に相談⑤学年会での共通理解。
・児童の評判も上々。保護者へのアンケートでは8~9割好意的反応。
★マイナス面 ①時間調整の融通が利かなくなる。②人員配置(算数の得意の教員が多く集まれば?)③授業のコマ数の多い国語や算数を教える教員の負担
★国の方針
・教科担任制は各都道府県の裁量で実施。
小学6年生 音楽(55%)、理科(47%)、家庭(35%) (文科省2028年度調査)
・新年度予算案で教員950人増員。25年までに3800人増やす計画。
教科担任制については、3年前のNo266(2019年3月19日)、No421(2019年8月21日)にも取り上げ、ずっと関心を持っていました。
小学校の学級担任の平均授業時数は、23.7コマ、中学校の教科担任の平均授業時数は17.5コマで週当たり6コマの差がありました。
長所は、「①教材の準備に余裕ができ、授業の質が向上②教員の負担軽減になり、長時間労働が改善③児童が担任以外の教員と触れる機会の増加」
短所は、「①担任が児童と接する時間が減り、異変に気づきにくくなる。②担任同志で授業を交換するため、時間割り編成が複雑に③時間割が柔軟に変更できず、学校行事などの時間が確保しにくい。」でした。
3年前も教科担任制は、5・6年生だけでいいのかという疑問を持っていました。
大切なのは、複数の目で子どもを育てていくという姿勢です。「学級王国」にならずに、積極的に交換授業、出前授業をしたいです。
私の理想は、「学級担任制」「教科担任制」を超えて「学年担任制・チーム担任制」が広まることです。
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